世界貿易機関(WTO)のパスカル・ラミー前事務局長はこのほどトルコ・アンタルヤにおいて人民日報の取材に答える中で、「中国の発展の潜在力と巨大な人口のニーズを考えると、これからの中国経済の成長ペースは引き続き世界の平均水準を大幅に上回るとみられ、世界の経済成長に対して貢献することは明らかだ。(中国の)改革は中国と世界に利益をもたらすだろう」と述べた。
ラミー前事務局長は世界貿易の勃興発展を後押しする中国の甚大な貢献を賞賛し、「中国のWTO加盟前の貿易額は世界の貿易総額の4%を占めるに過ぎなかったが、今や中国は世界の大規模貿易国の一つだ。さまざまな事例からわかるように、中国の商品輸入ニーズは今後もさらに勢いを増すだろう」と述べた。
ラミー前事務局長は、「中国経済は今、一連の積極的な転換を迎えている。ハイペースの高度成長から中くらいのペースの高度成長への転換、輸出主導型経済を中心とした経済から内需の拡大を重視する経済への転換を迎え、成長における数量を追求すると同時に、成長の質も重視するようになった。こうしたモデル転換は複雑なシステムエンジニアリングであり、挫折と課題に直面するだろう」と述べた。
またラミー前事務局長は、「改革は苦痛に満ちたプロセスであり、車の運転と同じようなものだ。ブレーキとアクセルを同時に踏んだなら、どんな結果になるだろうか」と述べ、「中国は改革政策を慎重にしっかりと制定し、改革という自動車を乗りこなさなければならない。中国はこれまでの成功を土台として、貿易環境の開放を通じ、国内の一連の改革をさらに促進して成功させ、より大きな発展を実現させ、システム構築とメカニズム建設の角度から国際競争力を絶えず高めていけばよい」と提起した。
ラミー前事務局長は中国が来年、主要20カ国・地域(G20)サミットの議長国を務めることに大きな期待を寄せているとした上で、「G20サミットの主催は、中国が世界の経済ガバナンスに新たな構想、新たな動きを提供するまたとないチャンスだ。このプラットフォームを利用して、中国は自国の経済規模や重要性に見合った大国としての責任をその肩に担えることも証明できる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年11月14日
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