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労働者の怒りを買う「権利侵害」 「サービス残業」がトップに

 

「工人日報」新媒体と中国工会網はこのほど、「労働者の権利侵害」をめぐる調査報告を共同で発表した。労働者の権利を侵害する行為で最も多かったのは、「残業手当のつかないサービス残業を強いられること」だった。以下、「有給救急科の取得が難しい」「高温手当(高温環境下での労働に対する手当)がつかない」「企業側が労働契約を作成・署名しない」が続いた。工人日報が報じた。

今回の調査結果は、約8千件の有効回答から得られた。回答者のうち、「労働者の権利侵害行為に遭った場合、関連部門に訴える」とした人はわずか25%、残りの75%は、「訴えない」と答えた。

労働者が怒りの声を上げずに黙って我慢する原因は、「権利保護を主張するには、時間やエネルギーがかかる」がトップ、次に「企業側から仕返しされるのが嫌」が挙がった。

「あまりにも些細なことなので、事を荒立てるほどでもない」は2割にとどまった。

労働者の権利侵害の根絶が難しい原因について、多くのネットユーザーは、「法執行が緩すぎる」を選んだ。「企業側が労働者の『大問題を矮小化する』心理を逆手に取り、大上段に構えている」「労働者の権利侵害に対する意識が低すぎる」がすぐあとに続いた。

労働者の権益を保障し、権利侵害を阻止する方法について、中国労働関係学院法学科の姜穎・科長は、「まず、労働関連法の執行に対する監督を徹底的に強化し、労働関連法の着実な実施を推し進めなければならない。次に、労働関連法執行の監督者を増員して管理体制を強め、法執行力を強化する。3番目に、労働組合の組織的役割をさらに強化する必要がある」と提案した。(編集KM)

「人民網日本語版」2015年11月13日

 

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