中国婚姻家庭研究会と婚活サイト大手の珍愛網は北京で19日、国内十都市の市民を対象にしたサンプリング調査の結果を取りまとめ、2015年「中国の幸福な結婚・家庭生活に関する調査報告書」を共同で発表した。中華全国婦女連合会の彭佩雲会長は、「今回の調査は、中国主要都市における結婚や家庭生活がほぼ好ましい状況にあり、男女平等という考え方がますます多くの人々に浸透している現状を裏付けている」と話した。光明網が報じた。
今回の調査の対象エリアは、全国の主要都市および省政府所在都市で、具体的には、北京、広州、重慶、南京、長沙、武漢、成都、瀋陽、合肥、鄭州の十都市。また、「幸福な結婚プロジェクト」の試行地域である江蘇省南通市についても、同じ内容でベースライン調査が行われた。十都市では、1万157人の市民から有効なアンケート回答が回収され、うち男性の回答は5050件、女性は5107件で、回答者の平均年齢は33.48歳だった。
調査結果には、興味深い数値が多く見られた。たとえば、「結婚相手と知り合ったきっかけ」に関する質問では、「知人を介して知り合った」が5割を上回った。一方、SNSを通じて知り合った人の割合は眼に見えて上昇しており、1960年代生まれではわずか0.8%だったが、1980年代生まれでは10.2%に上った。ただし、1985年以降生まれと1990年代生まれの割合は少し下がり、8.5%だった。
このほか、「ゴールインするまでの期間」については、ほとんどの人が「半年から1年」と答えた。この傾向は、世代の違いでそれほど明らかな差はなく、「初恋の人との結婚」にこだわる人は減少している。「初恋の人と結婚した」人の割合は、1960年代生まれの場合は70%を占めたが、1985年以降生まれと1990年代生まれでは47.8%まで下がっている。結婚前の同棲は、だんだんと当たり前の現象になってきており、結婚前の同棲を実行した人の割合は、1960年代生まれが13.7%、1970年代生まれが44.4%、1980年代生まれが59.6%、1985年以降生まれおよび1990年代生まれが57.8%だった。
回答者の平均結婚年齢は26歳、男性が女性より2.3歳高かった。結婚前の戸籍のタイプに注目すると、戸籍はもはや結婚の障害ではなくなり、1980年代以降生まれおよび1990年代生まれでは、夫婦とも都市戸籍を保有している人の割合は39.1%にとどまった。都市戸籍を持つ人のうち、農村出身の「鳳凰男」や「鳳凰女」と結婚した割合は31.3%。このうち夫が都市戸籍を持ち、妻が農村戸籍を持つカップルが比較的多かった。子供の性別について見ると、回答者の8割以上が、「子供が男であっても女であっても同じ」という意見だった。
「男性は外で働き、女性は家庭を守る」という伝統的観念は次第に廃れている。このような考え方に賛同する女性はわずか43.3%にとどまり、そのような女性たちも、「男性はもっと積極的に家事を手伝うべき」と考えていた。
今回の調査報告では、幸福な結婚・家庭生活のポイントとして、以下が提言されている。
1 夫婦ともに品性を養い、相手に対する寛容さと思いやりを持つ
2 相手に対する恋愛感情を枯らさないよう心がける
3 共に成長を目指し、積極的な意志疎通を図る
4 お互い平等に接し、相手を尊重する
5 子供の心に十分寄り添い、言葉や行動で手本を示す
6 慈悲深さと優しさを忘れず、お互いに関心と愛を与え続ける
(編集KM)
「人民網日本語版」2015年11月20日
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