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中国都市部の若者、「娘に老後の面倒」を希望する人が増加

 

華東師範大学(上海)でこのほど開幕した「第15回中国経済学年会」で、避けられないテーマとなっているのが、中国政府が最近実施を決めた「二人っ子政策」と、問題となっている高齢化関連の「高齢者の世話」だ。二人目の子供がほしいと思っている人の多くが、「娘に老後の面倒を見てほしい」と感じているようになっているという興味深い調査結果も発表された。新民晩報が報じた。

北京大学国家発展研究院の学者・楊小軍氏は、中国の都市に住む若者の出産願望やそれに影響する要素に関する調査結果を発表し、「理想の子供の数は1.88人」と分析。うち、夫婦共に一人っ子の世帯の理想の子供の数は1.93人と、夫婦のうちの片方だけが一人っ子の世帯の1.84人と一般世帯の1.89人をわずかに上回っていた。また、回答者の74%以上が理想の子供の数は「2人」と答えた。調査結果を分析すると、理想の子供の数は、年齢や受けた教育の年数が上がるほど減っている。その他、子供を複数産むかに影響する要素として、回答者の97%が、経済状況を挙げている。

現在、中国では出産前の性別鑑定が禁止されているため、子供の性別、特に伝統的に男の子がほしいという意識が、理想の子供の数の増加につながると見られている。調査では、回答者の約半数に当たる48.2%が子供は男の子でも女の子でもいいとしたものの、12%が依然として「男の子」がいいことを示した。中国は経済発展が進み、老後のために保険に入る人が増加しているのを背景に、老後は子供に面倒を見てもらうことの重要性について、回答者の32.1%が「普通」と答え、「比較的重要」との回答は13%にとどまるなど、「息子を育てて老後の面倒を見てもらう」という伝統的な意識は薄れつつあることが分かった。

理想の息子の数と娘の数を分析すると、「息子を育てて老後の面倒を見てもらう」という意識が残るものの、理想の息子の数は顕著に増加しておらず、一方の娘がほしいという願望が高まっていることが分かり、とても興味深い。今は、「娘に老後の面倒を見てもらう」というのが新しい意識になっているようだ。

「人民網日本語版」2015年11月26日

 

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