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2016年の中国経済、どこに向かうのか?

 

2015年も終わりに近づいた。中国の第4四半期マクロ経済データも、新年のカウントダウン時には統計計算が行われていることだろう。中国経済はどのような年間成績をおさめるのか。2016年の経済政策はどこに向かうのか。世界が注目している。

中国国務院の李克強総理は先ごろ、英「エコノミスト」が出した書籍「世界2016」において、「中国経済の青写真」と題した文章を発表し、来年の中国経済発展の方向性について述べている。

「中国経済の青写真」では、主に以下の問題について解説している。

中国経済はどこに向かうのか?

李克強総理は文章で、改革開放と国際協力の強い結合が中国の成長ストーリーの核心的要素であり、そのため中国は2016年に改革の深化を継続させ、対外開放を拡大させ、国際経済協力を展開させていくだろうと述べる。

2016年は「第13次五カ年計画」が始まる年だ。中国政府が先ごろ発表した「国民経済の制定と社会発展に関する中共中央第13次五カ年計画の建議」において、全面的な小康社会の実現という目標を時間通りに実現するため、改革の深化を堅持すると共に、経済社会の健康的な発展に必要な遵守すべき六大原則の1つを推進するとしている。改革の深化は、2016年に中国政府が必ず堅持しなければならないマクロ政策の方向性であり、同時に今後5年間変わることのない政策原則である。そのうち、経済体制改革に重きが置かれるのは言うまでもない。李克強総理も「改革の深化は、前進の道だ」と述べている。

経済成長のけん引役は何か?

中国経済が今後も中高速成長をするために、何を頼りにすればいいのか。李克強総理が出した答えは、「構造的な改革を進めること」だ。その核心的要素は「イノベーションの力」と「消費のけん引力」にある。中国政府は市場化改革を強力に推し進め、イノベーション力と消費力を高めることで、持続的な成長モデルを迅速に構築しようとしている。

李克強総理はかつて、多くの場所で中国経済に対する自信を表明してきた。その自信は決して盲目的なものではなく、中国政府のマクロ調整政策の備蓄とツール、そして各種リスクに対する豊富な経験に基づいている。「政府は今期、量的緩和を行わなかったし、通貨安競争にも加わらなかった。そうではなく、様々な政策ツールを組み合わせて二大経済成長エンジンを作り上げた。1つは“万人の創業、万人のイノベーション”、もう1つは“公共製品の増加と公共サービスの供給”である。この二大エンジンは内需を拡大させると共に、国民生活の改善をもたらす」と同氏は文章で述べている。

どんな問題を解決すべきなのか?

中国政府は最近、「供給側の改革」を提起した。それが世論や学会の議論を巻き起こしている。中国が直面しているのは需要不足の問題ではなく、供給側の問題である。これは今後の政策決定において、供給側の改革が行われる可能性があることを意味する。

李克強総理は、公共製品の増加と公共サービスの供給を、中国の持続的な経済成長エンジンの1つと見なしている。同氏は中国の潜在消費能力を高く評価している。中国は13億人の人口を抱え、3億人の中間層がいる。中国の都市化率はまだ50%を超えたばかりであり、先進国と比べればまだまだだ。これは中国経済に大きな成長余地を与えるものだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月28日

 

 

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