11月28日、日本の陶芸家の兼行誠吾氏による個人陶芸展が北京の「茶家十職」という茶教室で開催された。社会各界から興味のある多くの人々は見学に訪れた。
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日本の陶芸家の兼行誠吾氏 |
兼行氏は1979年岡山市生まれで、日本の若手陶芸家の代表者の1人だ。25歳のころ、仕事をやめて、陶芸創作に専念するようになった。その作品は日本および国際的な大会で何度も受賞している。兼行氏はいろいろなところで個展を開催したことがあるが、中国で開催したのは今回が初めて。
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兼行誠吾氏の作品 |
今回の陶芸展は兼行氏の50以上の作品が展示され、主に茶器と花器だ。兼行氏によると、一部の作品は特別に今回の中国での展示のために制作したものだという。たとえば、中国の伝統的な磁器に、透かし彫り技法による「玲瓏磁」があるが、日本で「蛍手磁器」と呼ばれている。兼行氏はそれを土台にオリジナルな「線蛍」技法を作り出し、つまり釉の色と質感を十分に利用し、器の特別な風格と様式を形成する技法だ。兼行氏はこれらの作品を中国に持ってきたのは、中国陶磁界の芸術家と交流したいからだ。
今回の陶芸展の開催を引き受けた「茶家十職」は中国の有名な茶人である李曙韻氏が北京で開設した茶芸機構だ。開設以来、茶芸および関係分野の芸術の知識の普及に取り組み、さまざまな講演会、展示会を時々開催している。ここ数年、「茶家十職」で何回も日本の茶道、陶芸に関する芸術家による講座・展示会が行われ、中国の国民が日本の文化・芸術を理解するために交流のプラットフォームを提供した。(文・写真=王浩)
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茶家十職とは
『輟耕録・四司六局』によると、宋の時代から、茶事活動にはすでに明確で緻密な分業があるという。具体的に言うと、飲食を担当する「厨司」、会場の飾りつけをする「帳設司」、お茶や酒を管理する「茶酒司」、お皿などをしつらえる「台盤司」、果物を用意する「果子局」、果物の砂糖漬けを用意する「蜜煎局」、線香とろうそくを用意する「香薬局」と「油烛局」および宴会を催す「排辦局」。
日本にも千家十職があり、これは三千家向けを主に茶道具の製作を家業とする十家の総称のことで、具体的に言うと、楽焼き(楽家)、一閑張り細工師(飛来家)、表具師(奥村家)、袋師(土田家)、金物師(中川家)、釜師(大西家)、塗師(中村家)、竹細工師(黒田家)、陶器師(永楽家)、指物師(駒沢家)だ。
李曙韵
1996年、「人淡如菊茶書院」を設立。茶道、花道の教育によって台湾地域の茶を愛する人々の美に対する理解や文化素質を向上させた。2003年から、七弦琴や舞踏、書道、花道、服装デザインなど芸術を整合し、劇場で一連のテーマ式の茶会を主催し、独特な劇場茶会芸術を切り開いた。
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