「改革深化を継続し、対外開放を拡大し、国際経済協力を拡張する」これは国務院の2015年の主な取り組み、李克強総理による中国経済の「ギアチェンジ後の速度維持」実現の重要な条件だ。

注目を集めている2016年中央経済工作会議が間もなく開催される。2016年は中国の第13次五カ年計画（2016-20年）の初年度であり、中国経済の調整期・転換期の重要な年でもある。

悲喜こもごもの経済の現状により、2016年の経済対策がいっそう注目を集めている。李総理は先ほど、エコノミスト誌に「中国経済の青写真」と題した記事を掲載し、最も注目された。全文は1400字ほどだが、李総理の2016年のマクロ調整の全体方針を知りたい人にとっては、何度も読み返す価値がある。

改革は核心の核

改革深化は中国経済の新たなエネルギーにより良い市場環境を提供する。さらなる行政のスリム化と権限移譲、行政の審査体制改革などの内容により、多くの若者のイノベーションの夢と経済が共に羽ばたこうとしている。対外開放の拡大には、導入の客観的な需要の他に、海外との生産能力の協力という国内の現実的な条件がある。国際協力の拡張により、現在と未来の中国経済が世界経済との融合を進める。「一帯一路（シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード）」、「海上シルクロード」などの国家戦略は、中国が主導し各国のウィンウィンを実現する新たな経済秩序を構築する。李総理は上述した記事の中で、「改革・開放・国際協力の力強い結びつきは、長年に渡る中国の成長ストーリーの核心的要素だ。我々はこれをさらに前に推し進めている」と指摘した。

雇用安定と消費拡大は、改革が中国経済に深い変化をもたらしている証拠だ。中国の都市部では毎年、雇用枠が1000万人以上増加している。2015年第1-3四半期の第三次産業の付加価値額は、国内総生産の51.4％を占めた（前年同期比2.3ポイント上昇）。これはサービス業と新興産業が、従来通り力を発揮したことによる。これは新常態（ニューノーマル）における、政策の全体的な方針でもある。最終消費支出の国内総生産の成長率に対する貢献度は、前年同期比9.3ポイント上昇の58.4％に達した。今年第1-3四半期の経済成長を牽引する「3頭立ての馬車」（輸出・消費・投資）のうち、消費が中国経済の堅調な成長の支柱となった。

開放と協力は核心的推進器

対外開放の拡大と対外経済協力の拡張は、2016年も李総理の重要な取り組みとなる。李総理は11月20-27日にかけて、東アジア首脳会議の関連会合に出席し、マレーシアを訪問し、中国・中東欧諸国首脳会議を主宰し、上海自由貿易区を視察した。

上述した一連のハイレベルの活動において、李総理は生産能力の国際協力、一帯一路、地域経済一体化、「中国製造2025」などの戦略に言及した。より長期的に見ると、李総理のこれらの経済対策のロードマップは、中国経済が順調にギアチェンジを実現し、より健全で合理的な範囲内の成長の道を歩むことができるかを決める。李総理の構想によると、この道は持続可能・高品質の、中国と世界が共有する繁栄の道となる。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2015年12月2日