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中国インターネット消費すう勢報告書が発表 淘宝の過去5年のデータを分析

 

中国のネットショッピングはどのようなすう勢を示しているのだろう?中国ネット通販サイト最大手・淘宝(タオバオ)の過去5年間のネットショッピングに関するビッグデータから、様々なことが明らかになった。例えば、自撮り棒の購入者の主力はなんと50歳以上で、健康食品の販売額の約6割は22〜50歳の女性が占めている。また、チャイナドレスを購入する28歳以下の消費者が急増している。人民日報が伝えた。

淘宝と第一財経商業データセンター(CBNData)は北京で8日、中国インターネット消費すう勢報告書を発表した。同報告書は2011年から2015年までの淘宝のデータを分析したもので、消費市場における▽モバイルECの台頭▽三〜四線都市の消費増加▽28歳以下のネットショッピングユーザーの急成長——といった特徴が明らかになった。

▽三、四線都市の購買力が上昇

報告書は淘宝の数万件の検索キーワード、数百のサブカテゴリ—を基に、男女別、年齢層別、ネットショッピングの頻度と購入額別、都市別の分析を行った。

データによると、靴・デジタル製品・アパレル商品の販売は県級都市に広がるすう勢を見せており、主な注文先が一〜二線都市から三〜四線都市に拡大している。購買力を見ると、三〜四線都市の消費者はネットショッピングの重要な力になりつつあり、腕時計・化粧品・高級ジュエリーなど高級品のカテゴリーおよび、家具や内装といった大型商品のカテゴリーで、三〜四線都市の購買力が顕著になっている。

このほか、モバイルショッピングの人気も一線都市だけにとどまらなくなった。データ分析の結果、二、三、四線都市の消費者は一線都市よりもモバイル端末からのショッピングを好むことが分かった。普及率が最高だったのは中西部地区だ。

▽健康関連商品が人気

報告によると、健康重視、若返り、個性重視、スマート化、伝統回帰という5つの消費すう勢が業界の発展をけん引している。食の健康に対する意識が高まるにつれ、健康効果を謳った商品が人気を集めており、年々成長している。人気検索ワードは「有機」、「低脂肪」、「無添加」で、健康関連商品を好む三大都市は広東省、浙江省、江蘇省だった。健康食品(サプリ)も成長が最も著しい食品カテゴリーの一つだ。18〜22歳の女性が健康食品市場に占めるシェアは高まり続けており、最も成長の速いグループとなった。

▽70後は家庭重視、80後は実用性重視、90後は個性重視

淘宝・ビッグデータが導き出した年齢層別の消費の特徴を見ると、70後(1970年代生まれ)は家庭を重視する傾向にあり、消費のキーワードは健康、家庭、センス、綿密な計画、撮影愛好家、良質・ハイエンドなど。80後(1980年代生まれ)は実用性を重視し、消費のキーワードはワーカホリック、育児、実用、割引、中古など。90後(1990年代生まれ)は個性を重視し、消費のキーワードはデジタル製品好き、夜更かし、SNS好き、モバイル好きなど。

70後が好んで購入する商品は、家具、家の内装商品、資産運用商品、大型家電、金物、キッチン用家電など。ここからも、70後が家庭生活に関する消費を中心に据えていることがうかがえる。彼らは高い消費能力と高いセンスを持ち、綿密に計画する。

80後は実用性を最も重視する。好んで購入する商品は、中古品、クラウドファンディング系の商品、子供服。また、70後と同じく資産運用商品や自動車用品などの実用品も好んで購入する。子育て中の人が多いため、ベビー・キッズ用品の購入がほかの年齢層を大きく上回る。育児と第二子の妊娠・出産は80後の消費の大きな特徴で、ネットショッピングへの依存度も最も高い。

90後のショッピングは個性を重視する。90後は最も若く、最も活発な消費者グループで、個性に対する強いニーズを持つ。様々な新商品の受け入れ度も最も高く、製品のソーシャル性、娯楽性、便利性を重視する。着飾ることが好きで、アパレル製品や美容製品、モバイル・デジタル商品、特に携帯電話の購入が大きい割合を占めるほか、エクストリームスポーツを好む。

▽香水、ヘアカラー、アウトドアスポーツなどが中高齢者に人気

モバイル端末からのショッピングを最も利用するのはどのグループだろう?データによると、高齢者がかなりの部分を占めていることが分かった。中高齢者の間で、モバイルショッピングの普及率が高まっている。ダンス関連グッズの消費を見ると、中高齢者のモバイル端末からの消費が爆発的に増えており、2011年にはほぼゼロだったのが、2015年第1〜3四半期には3割を超えた。ダンス関連グッズを購入する中高齢者のうち、ネットショッピングの利用頻度・購入額が一定の水準以上に達した消費者は8割以上を占め、モバイル端末からの利用も急増している。モバイルECは中高齢者に普及し始めたばかりだが、普及スピードは非常に速い。

また、消費観念の若返りという特徴も見られており、香水やヘアカラー、アウトドアスポーツ商品など、若者の好みそうな商品が、高齢者の間で人気を集めている。データによると、50〜70歳の消費者の間で香水の消費が増え続けており、昨年だけでも約7千万元(1元は約19円)に達した。(編集SN)

「人民網日本語版」2015年12月9日

 

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