米ニューヨークの路上で「煎餅果子(中国式クレープ)」を販売している中国人女性が最近、ネット上で話題となっている。同店を出しているのは、北京出身の女性・李さん。10月26日から販売を始めて以降、1日当たり200個以上売れているといい、売り上げは1日1500ドル(約18万円)にもなるという。北京青年報が報じた。
北京で育った李さんは2006年に米国へ留学し、13年に大学を卒業。オフィスに座って仕事をするのは苦手であるため、煎餅果子を売ることを思いついたという。
「北京で育ったから、煎餅果子はよく知っている。それに、ニューヨークでは、煎餅果子をあまりみない。だから、売れるはず」と李さん。10月26日に売り始めてからこれまで、1日に200個も売れるほどの好調が続いている。時には、30分待たなければならないほどの長蛇の列ができることもあるといい、1日の売り上げは1500ドルに達するという。
李さんの店は黄金色の移動販売車。キャラクターのほか、「飛天猪煎餅」という中国語と「THE FLYING PIG JIANBING」という英語が書かれ、街でも目立つ存在となっている。
李さんによると、毎日午前11時半から午後2時まで、マンハッタン・ミッドタウンのオフィス街で販売。買いに来る人のほとんどが近くで働いているホワイトカラーという。そして、午後4時から8時までは、コロンビア大学とニューヨーク大学の近くに移る。ここでは、大学生が主な客で、中国人留学生も多いという。
大繁盛となっているのを受け、李さんは従業員を雇うようになった。「煎餅を作っているのはメキシコ人と北京出身の中国人。レジをしているのは欧州人の女性。アフリカ人がそうじをしてくれている。その他、金髪で青い眼をしたイケメンや日本人もパートタイムで働いている。このように、いろんな背景の人が集まっていて、みんなとの交流もとてもおもしろい」と李さん。
「ニューヨークのある150年の歴史を誇る老舗肉店と提携している。肉店の社長はイタリア系のおじいさんで、肉を小さく切って、醤油で煮込んでくれている。前まで肉の醤油煮込みは知らなかったらしい。煎餅果子を売って、多くの海外の人に中国の食文化を知ってもらうことができた」。
「人民網日本語版」2015年12月15日
|