世界のインターネット業界は16日午前、「烏鎮の時間」を迎えた。2015年第2回世界インターネット大会が、正式に開幕したのだ。各国の首脳、国内外のインターネット企業の経営者、業界のリーダーが一堂に会した。彼らはフォーラムで何を話したのだろうか？

◆メドベージェフ首相、習主席の提唱を評価

ロシアのメドベージェフ首相が開幕式で式辞を述べ、インターネット分野の普遍的な行為規範の制定が必要だと表明した。メドベージェフ首相は、「ロシアは各国がインターネット管理に平等に参与すべきだと一貫して主張してきた。これは習主席が提唱していることでもある。いかなる国も、自国をインターネットを管理する権利を持つ唯一の国にできない。ゆえに我々は国際社会がインターネットの管理、同分野の政策制定において、国際的な力を発揮することを支持する」と述べた。

◆パキスタン大統領、情報インフラ整備の強化に言及

パキスタンのフセイン大統領は開幕式の式辞で、「パキスタンは積極的に向上を目指す国として、『シームレスな世界』という世界的な目標の設定を全面的に支持する。パキスタンはデジタル化の加速に取り組み、知識経済へのモデルチェンジを実現しようとしている。我々は情報インフラ整備、特に弱者向けのサービス提供を重点的に進め、情報格差を解消する。我々は相互接続と包括的発展の理念を貫いている。また一連の特別プロジェクトを開始し、情報通信技術を使い女性・女児に生活適応能力を提供している」と述べた。

◆馬雲氏、ダブル11を中国経済の体温計に

アリババ・グループ（阿里巴巴）創業者の馬雲氏は、メドベージェフ大統領と会談した際に、「我々はダブル11（11月11日。ネット通販各社が激安セールを展開する）を中国経済の温度を計る体温計にする。この体温計は同じく、貿易相手国に使うことができる。ダブル11当日の国別の決済額ランキングでは、ロシアが1位となった。11月11日には100人に1人の外国人がネット通販を利用したが、うちロシアは10人に1人という驚くべき割合となった。プーチン大統領がオンラインプラットフォームを構築し、ロシアの製造業の輸出計画を促すことで、ロシアとアリババにより多くの提携の機会をもたらすと信じている」と話した。

◆李彦宏氏、インターネットでユーザー体験を統合

検索大手・百度の創業者である李彦宏氏は、「中国全体の経済環境は現在、インターネットの発展に非常に適しており、各分野の至る所にチャンスがある。中国でインターネットと伝統産業が緊密に結びつき、無限のビジネスチャンスを育んでいる。医療、金融、教育、ホテルなど、考えつく限りの業界が、インターネットを利用しユーザー体験を全面的に統合できる。これは巨大なビジネスチャンスだ」と話した。

◆劉強東氏、クロスボーダーECの中心はベビー用品と生鮮食品

ネット通販大手・京東集団の劉強東CEOは、「クロスボーダーECには、ベビー・マタニティ用品および生鮮食品という中心的な品種がある。工業製品の貿易はすでに発達しているが、生鮮食品は消費の頻度が高く、大きな市場を持つ。両岸四地（中国大陸部・香港・マカオ・台湾）はみな一家だ。当社はこの一家の衣食住の障害なき交流に力を注ぐ」と表明した。

◆雷軍氏、当社は専門的

大会の開幕日は、中国スマホ大手・小米科技の雷軍CEOの誕生日でもある。雷氏はフォーラムで、「誕生日の最大の願いは、創業の過程を楽しむことだ。習主席が当社の展示ブースで立ち乗り電動2輪車を体験し、私も驚かされた。立ち乗り電動車の理論は、ロボット走行の最も重要な構成部分である。この分野への投資は専門的だ」と話した。

◆郭台銘氏、5G時代はスマートカーが運転

フォックスコン（富士康）の郭台銘会長は、「携帯電話は、情報収集とコミュニケーションの効果的なツールだ。携帯電話、タブレットPC、ロボットなどスマートデバイスの発展に、クラウドやネットワークとの結合がなければ、単なる玩具過ぎないが、結合すれば、便利なツールになる。当社は『中国製造2025』で、クラウドコンピューティング、モバイル、モノのインターネット、ビッグデータ、スマート、ネットワークに専念する」と述べた。

郭氏はこのほど、日本のロボットに投資した。「雷軍氏が小米ロボットを開発したら投資するか」という記者からの質問に対しては、「もちろん雷氏に投資する。雷氏に投資しなければ損だ」と回答した。

◆馬化騰氏、テンセントはコンテンツ産業に注力

テンセント（騰訊）の馬化騰会長兼CEOは、「習主席の烏鎮来訪は、インターネットに対する最大の支援だ。インターネットは中国指導部から支持を集めるようになっており、喜ばしいことだと思っている。インターネットと従来の業界がいかに融合するか、来年のさらなる発展に期待できる。当社はゲーム、映像作品、音楽などのコンテンツ産業に力を入れる」と表明した。（編集YF）

「人民網日本語版」2015年12月17日