中央都市活動会議が12月20日から21日の日程で北京で開催された。高級レベルでの都市活動会議の開催は37年ぶりで、会議の名称も「全国都市活動会議」から「中央都市活動会議」に格上げされた。
中国では世界的にみても過去最大規模で、最も速いペースでの都市化が進んでいる。中国の都市は今後、どのような発展を遂げるのか?中新網が今回の会議 で提起された10の取り組みについてポイントを整理した。これらの提言は今後の都市の様相を着実に変化させ、生活環境の改善につながる見通しだ。
【1】都市住宅制度改革の深化――居住条件改善へ
都市住宅制度の改革深化、住宅保障制度の整備、バラック区再開発と危険住宅の改修加速、老朽化した集合住宅の改修加速を図る。居住証制度の実施により、都市部の常住者が基本公共サービスを均等に受けられるようにする。
【2】自然環境と一体化した街づくり――より住みやすい都市環境へ
自然や環境に配慮した低炭素社会の構築などの理念を尊重し、環境容量と都市の総合的な受容能力に基づき都市のポジショニングと規模を確定する。生態環境の修復に注力し、都市の自然環境の再生を図る。
【3】「都市病」の解消――「都市型洪水」の防止
都市開発の進展に伴う「都市型洪水」問題の解消を目指す。都市の保水・排水関連のインフラ整備を強化、雨水の貯留・浸透力の高い「雨に強い都市」を建設する。
【4】都市の「遺伝子」の保全――「画一的」で「短命」な都市開発の禁止
都市空間の立体性、周辺との調和、景観の全体像、街並みの連続性などに配慮した都市開発を進め、その都市特有の地域環境、文化的特色、建築様式など「遺伝子」を保全する。
【5】「同心円的」な都市開発の防止――盲目的な拡張の禁止
都市開発への力の入れ方をコントロールし、「同心円的」な周辺への拡張を防止する。環境に配慮した低炭素型の生産・生活スタイルと都市建設・運営モデルの形成を促す。
【6】都市管理と法執行に関する制度改革を推進――公正でモラルと秩序のある管理を
都市管理と法執行に関する制度改革を推進し、社会道徳を厳格に守り、公正でモラルと秩序のある管理を行う。
【7】安全を最優先に――都市生活をより安全に
安全を最優先とし、安全検査、品質検査を確実に行う。都市活動や都市成長の各分野で安全活動を徹底する。
【8】都市の共同管理、共同建設を推進――市民の帰属意識とモラル向上へ
市民のモラル向上を図るとともに、あらゆる形で企業や市民の都市建設や管理への参加を促し、真の意味での都市の共同管理、共同建設を実現する。
【9】ずさんな管理方式を徹底改善――都市生活をより快適に
都市の管理・サービスモデルの整備を進め、ずさんな管理方式を徹底改善する。都市住民の生活について利便性を高め、より快適で、より良いものとする。
【10】中西部地区で地域の中核都市を育成する――各世帯が都市化の成果を享受できるように
東部沿海部の都市群について改善を図るとともに、内陸の中西部では都市群の成長を推進し地域の中核都市を育成する。これにより広大な中西部の各世帯でも都市化の成果が享受できるようにする。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月23日
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