中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁は新年祝辞で、2016年の金融政策の方向性を明示した。安定した経済成長の確保、改革と構造改革の推進、国民生活の向上、リスク防止に向け、穏健な金融政策を継続し、適度かつ充分な流動性を保つ。リスク管理を強め、金融リスクを確実に防止、解消するとしている。
周総裁は、小康社会の全面的実現に向け、2016年はその最終局面がスタートする年であり、構造改革を推進する上でカギを握る一年でもあると強調。具体的には、人民銀は「五位一体」(経済建設、政治建設、文化建設、社会建設、生態文明建設)方針と「四つの全面」(小康社会の全面的完成、改革の全面的深化、全面的な法に基づく国家統治、全面的な厳しい党内統治)戦略構想に基づき、◇安定した経済成長の確保、改革と構造調整の推進、国民生活の向上、リスク防止に向け、穏健な金融政策を継続し、適度かつ充分な流動性を保つ、◇金融体制改革を推進し、運営効率を高め、実体経済を下支えする、◇リスク管理を強め、金融リスクを確実に防止、解消する、◇金融サービスと管理のレベルを向上し、「第13次5カ年計画」(十三五、2016~20年)期間における経済、社会の発展が幸先の良いスタートを切るために貢献する――。
外貨準備の運営・管理について、12月31日に国家外匯管理局中央外匯業務センターを訪れた周総裁は、「2015年はリスク防止を最重要課題に位置付け、国家の発展戦略をサポートするという大局的な観点を持ち、国際金融市場の大きな変動を乗り越え、各種の運営、管理業務を円満に終えることができた。世界一流の資産管理機関の構築に向けて新たな一歩を踏み出し、実体経済の発展と国家重点戦略の推進に積極的な役割を果たしている」と評価。小康社会の全面的実現に向け、最終局面がスタートする2016年には、「十三五」が幸先の良いスタートを切るために、外貨準備の運営・管理が国家の発展に一層貢献するよう求めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月4日
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