中国企業が東南アジア市場の開拓に力を入れている。2015年を振り返ると、中国企業は多くの案件を手がけ、成功経験を積み重ねてきた。国際生産能力連携と地域連携の強化において、中国と「一帯一路」(シルクロード経済帯と21世紀海上シルクロード)沿線諸国は目覚ましい成果を上げている。
先進的な基準を採用、経済的利益と社会的利益の両得を確保。中国の先進的な生産力と優良企業の海外進出を成功させるためには、「経済的利益」と「社会的利益」の両面に注力する必要がある。これに関し、中国の建設大手、北京城建集団の経験が参考になる。同グループは08年から、マレーシアでの請負工事を皮切りに、東南アジアのインフラ建設市場に参入。
インフラ建設プロジェクトの経済的効果と社会的影響を念頭に入れ、一連の国際入札、投融資プロジェクト、不動産開発プロジェクトで次々と実績を積み上げてきた。同グループは先進的な施工技術と高い管理力を生かし、マレーシアでペトロナスツインタワーに次ぐ同国二番目に高い高層ビル--バンヤンツリーホテルを建設。それと同時に、グループは企業の発展と現地のインフラ計画を緊密に融合させ、15年9月にインドネシアで東カリマンタン州のバリクパパンとサマリンダの高速道路建設プロジェクトを受注。現地の経済成長を後押しするだけでなく、高い社会的利益を生み出す。同プロジェクトは21世紀海上シルクロードのベンチマーキングプロジェクトとなる見込み。
先端技術を駆使して「最新の科学技術製品と最良のユーザ体験」を消費者に提供。ここ数年、東南アジア市場で中国企業の市場戦略は転換しつつあり、価格優位性から技術優位性の発揮に重点が置かれるようになった。その先端を走るのは、家電メーカーの格力(グリー)公司をはじめとする中国の民営企業だ。格力公司は15年11月上旬、「Made in China Loved by The World」イベントの一環として、インドネシアの首都ジャカルタで新製品発表会を開催。ラオス、フィリピン、マレーシアに続き東南アジアで開催する4度目の新製品発表会に、インドネシアにある「格力(グリー)」エアコンの代理販売業者300社以上が参加した。
エアコン新製品がインドネシアの代理販売業者と消費者を魅了。同社の太陽光直接駆動型遠心分離機、太陽光直接駆動型セントラル空調設備などの製品は英国RACから「年度国際成果大賞」を受賞している。「中国製造」の能力とレベルの高さが来賓を驚かせた。世界最先端の技術をインドネシアに浸透させると同時に、世界企業トップ500社入りした格力公司はインドネシア社会に溶け込み、その発展に努めている。
中国はインフラ建設大国であり、工業大国でもある。様々な分野において、装備、技術、施工、技術、管理経験などの面で優位に立つ。一方、東南アジア諸国は工業化と都市化を積極的に推進しており、設備、技術、経験を導入する需要が高い。格力のインドネシア子会社が「インドネシアの消費者に最も良いエアコン製品とサービスを提供する」と確約しているように、中国は「一帯一路」沿線諸国との協力において、ハイエンドのサプライチェーン、産業チェーン、バリューチェーンの構築を目指して前進し続ける。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月6日
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