改正版「人口・計画出産法」が施行されたことで、「2人っ子政策」政策が正式に実施されることとなった。多くの省(自治区・直轄市)は、改正法の規定に合わせるために、それぞれの計画出産条例の改正を加速している。今のところ、広東、湖北、天津、浙江、安徽、広西の6省(区・市)では、新条例がすでに発表され、「晩婚・晩産(晩婚と遅い出産、初婚年齢が男性満25歳、女性満23歳以降、女性の第1子の出産年齢が満24歳以降とされている)休暇が軒並み廃止された。また、それに伴い、産休および配偶者出産休暇が延長され、広西チワン族自治区は、配偶者出産休暇を25日間まで延長した。このほか、北京、山東、吉林、山西の各地でも、それぞれの計画出産条例改正案の起草準備が進められている。中国新聞網が報じた。
〇6省(区・市)、軒並み晩婚休暇を廃止
改正前の政策では、晩婚の夫婦は、法定結婚休暇(3日)に加え、晩婚休暇が認められていた。晩婚休暇は、7日から30日まで、地方によってさまざまだった。だが、改正された計画出産法では、晩婚を奨励する条文が削除されている。今後、多くの地方が、同じように晩婚休暇を廃止すると見られる。
広東省は昨年末、いち早く「広東省人口・計画出産条例(改正草案)」を審議・通過させた。同改正草案では、晩婚休暇の廃止が明確に謳われている。その後、湖北、天津、浙江、安徽、広西5省(区・市)も、新しい計画出産条例を続々と発表したが、晩婚休暇が引き続き認められているものは皆無だった。
これら6省(区・市)のほか、北京と上海の衛生計画出産委員会も、「今年から晩婚休暇を廃止する」と明言している。この2都市は現在、新たな計画出産条例の起草作業を進めている。
また、吉林省も、「吉林省人口・計画出産条例(改正草案)」をめぐる意見募集を行っている。この改正草案では、「晩婚の従業員は、『結婚証明書』にもとづき、結婚休暇が12日間延長される」という条文が削除された。山東省も、従来認めていた14日間の晩婚休暇を廃止する予定という。
だが、多くの省(区・市)は、改正版計画出産条例を現時点ではまだ発表しておらず、現行の計画出産条例に依り晩婚休暇が実施されているところも少なくない。黒竜江、福建、重慶は、「晩婚休暇は当面変わらず適用される」との方針を表明している。
〇産休――延長日数は30日から60日までさまざま
新・計画出産法では、晩婚奨励に関する条項が廃止されたが、法律・法規の条件を満たして子供を出産する夫婦に対し、産休・育休暇の延長を奨励する政策や他の福利待遇が適用されることとなった。各省(区・市)で、各地の産休・育休制度がどう変わるのかが、人々の関心を集めた。
広東の新・計画出産条例によると、法律・法規の条件を満たして子供を出産する夫婦について、妻は30日間の産休延長が認められた。すなわち、関連規定に見合う産婦は、98日間(正常な出産の場合)の産休と合わせて、計128日間の産休を取得することができる。また、天津、浙江、湖北の新・計画出産条例でも、30日間の産休延長が明確に定められた。
新・計画出産条例を発表した省(区・市)のうち、産休延長日数が最も長いのは安徽(60日)、広西(50日)がこれに続いた。
このほか、北京が以前発表した「北京市人口・計画出産条例改正案(草稿段階)」では、「条件を満たす女性従業員が出産する場合、国が定める産休のほか、30日間の産休延長を認める」と明示された。同草案が採択されると、計画出産政策の条件を満たす産婦は、国家がさだめる90日の産休に30日を加え、合計128日の産休が認められることになり、この日数は、これまでの晩産休暇の日数と同じとなる。
「山東省人口・計画出産条例改正案(意見募集稿)」によると、法律と同条例の規定を満たして出産する夫婦は、国家が定める産休のほか、60日間の産休延長を認めている。吉林も、「60日間の産休延長」をめぐり、オンラインで広く意見を求めている。
〇配偶者出産休暇――5日から15日までさまざま 広西は25日間
改正版計画出産法をすでに発表した、または改正作業を進めている省(区・市)では、夫の配偶者出産休暇と育児休暇も、相応の変更が行われている。
例えば、広東の新・計画出産条例では、「夫の配偶者出産休暇を、従来の10日間から15日間に延長する」と定められた。
広西は、配偶者出産休暇を10日間から25日間に延長、新条例を発表した省(区・市)のうち、配偶者出産休暇の日数が最も長くなっている。
安徽は、通常の場合は10日間、夫婦が別々の地方で生活している場合は、20日の育児休暇を夫に認めている。
北京については、現行の計画出産条例では、配偶者出産休暇として明確な規定はないが、改正案草案は、「30日間の産休延長のほか、配偶者も15日間の配偶者出産休暇を取得することができる」と定めている。
また、山東と吉林の両省も、夫の育児休暇を奨励する規定を盛り込む予定。吉林省は、夫の育児休暇を従来の7日から15日に延長する。山東省も7日間の育児休暇を夫に付与する。さらに、改正案は、「増加した産休や育休は、出勤とみなして扱い、給料や福利厚生については何の変更も行わない」ことを強調している。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年1月18日
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