アジアインフラ投資銀行(AIIB)は17日に北京で開業後初の記者会見を行い、金立群初代総裁が記者からの質問に答えた。新華社が伝えた。
16日に行われた開業式典で、金氏が初代総裁に任命された。17日午前には北京金融街にある本部ビルでテープカット式が行われ、AIIB本部ビルの使用がスタートした。
金総裁は30分間ほどの記者会見の間、議決権の配分、監督管理、新メンバーの受け入れ、プロジェクト準備特別基金の使用、他の多国間機関との共同融資、人材招聘の基準、リスク管理など、外部が関心を寄せる15の問題について英語で質問に答えた。
主なやりとりは次の通り。
(1)「筆頭株主」の中国の地位はどのようなもの?
エリアごとの理事会メンバーを単独で選出できる
16日から18日にかけて、AIIBは開業式典以外にも、重要任務とし理事会と取締役会の発足大会を行い、統治(ガバナンス)構造の構築と充実を進める。
初代理事会主席に就任した中国財政部の楼継偉部長の説明によると、AIIBは理事会、取締役会、管理層による3層の管理の枠組を構築した。このうち理事会が最高決定機関であり、創設メンバー各国の財務相で構成され、「AIIB協定」に基づいて取締役会と管理層に一定の権限を付与する。
取締役会は銀行の業務全体を指導する責任を負う。取締役会を構成する12人の取締役は、域内の9つのエリアと域外の3つのエリアからそれぞれ1人が選出される。中国は「筆頭株主」であり、1国で1つのエリアとされ、取締役1人を選出する。
管理層は総裁、副総裁、最高執行責任者(COO)などで構成された専門家集団で、日常の運営の実務を担当する。
現在、副総裁をはじめとする重要ポストをめぐり激しい争いが行われている。金総裁は、「インド、ロシア、韓国のような大規模出資国との協力は非常に重要だが、AIIBは小規模出資国との協力の重要性も軽視せず、基準に見合った専門的能力を備え、AIIBに貢献できる人材がこうした上級職に就任できるようにする」と述べた。
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