フードデリバリーサービス業は2015年、目覚ましい発展を遂げた。フードデリバリーサービスサイト「餓了幺」のリサーチチームはこのほど、2015年の取引データを総合し、消費額が最も大きかったユーザー(年間消費18万160元)と注文数が最も多かったユーザー(年間注文数984人前)を探し出した。調査ではさらに、意外な研究結果も明らかにされた。とにかく辛くないと美味しくないと言われるこの時代だが、辛いことで有名な四川・湖南料理は南京人にはあまり人気がない。また深刻さが問題になっている煙霧だが、デリバリーの注文を押し上げる最大の要因ではないようだ。北京青年報が伝えた。
▽消費額最大のユーザー、注文数最多のユーザー
2015年、「餓了幺」で最も金払いがよかったのは、年間消費18万160元に達した北京のユーザーだった。一日平均493元を消費した計算となる。
最も食いしん坊と思われるのが、一年で最多の984人前を注文したユーザー。上海のユーザーであり、金払いのよかった北京のユーザーと同一人物ではない。
▽辛さに惹かれない南京人 江蘇・浙江料理は現地より北京で人気
辛いことで有名な四川・湖南料理は全国に広まっている。調査の対象となった10大都市(上海、北京、杭州、広州、深セン、福州、南京、成都、厦門、武漢)のうち、辛いのをあまり好まないのは南京人だけだった。辛くないと美味しくないとされるこの時代にもかかわらず、南京人はひとり我が道を行っている。
さらに意外だったのは、上海・南京・杭州では好きな料理のトップ10に江蘇・浙江料理が入らず、むしろ北京人の方がこの料理を好んでいるということである。一方、広州人は広東料理への思い入れが強いようで、2015年に2番目に人気の料理となった。
▽悪天候で需要が高まるデリバリー 煙霧はそれほど影響せず
「餓了幺」のデータによると、2015年下半期、各大都市で取引額トップ5を記録した日のうち60%以上は、雨や雪、煙霧など悪天候の日だった。デリバリーのニーズが悪天候で高まることが裏付けられた。このうち天気の影響を最も受けると考えられる都市は武漢で、小雨となった2015年10月29日には、同月の平均値を62.54%上回るデリバリー件数が記録された。逆に天気の影響を受けにくいと考えられる都市は成都で、悪天候時のデリバリー件数の当月平均比の伸びは21.73%に過ぎなかった。
煙霧の日には注文が増えると予想されるが、これも事実として確かめられた。だが煙霧は、北京のデリバリー件数に最も影響を与える悪天候ではない。11月初めに雨や雪の影響を受けた北京では、デリバリー件数が2割以上高まり、年間トップとなった。煙霧の日も注文量は増えるが、最高でも8位にすぎない。
▽残業厳しい深セン、アフタヌーンティー楽しむ上海
リサーチチームは主要10都市の24時間の注文数の分析を通じて、残業が最も厳しいのは深センであることも発見した。午後7時から翌朝5時までの注文の割合は深センが最も高かった。その他の大型都市も楽ではないだろうが、深センの残業の厳しさがうかがえる。だが頑張って仕事をすれば得られる収入も上がる。ユーザー一人あたりの消費額を見ると、10大都市のうち深センが最も高いことがわかった。客単価40元以上の割合は40.39%に達する。
また、上海人が最も優雅に生活を楽しんでいることもわかった。上海では、午後2時から4時までのアフタヌーンティーの時間帯の注文が最も多かった。2015年の上海人のアフタヌーンティーの時間帯の注文数は、後続する北京と広州、深セン、成都の注文数の合計を上回った。
▽デリバリーで人気の食品タイプは「丼物」
食品のタイプでは「蓋澆飯(丼物)」の人気が高かった。「餓了幺」のビッグデータによると、デリバリーの際に全国で最も選ばれるのはこの丼物で、都市別では、北京、上海、深セン、杭州、福州、厦門の6都市でトップとなったほか、その他の都市でも上位にランクインしている。
丼物のほか、中国風の炒め料理やビーフン・麺、鶏の唐揚げや串揚げ、地方の軽食なども上位に入り、デリバリーの注文の主要な選択肢となった。(編集MA)
「人民網日本語版」2016年1月28日
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