アップル社の決済サービス「アップルペイ」がついに開通した。慣れ親しんだ二次元バーコードとは異なり、アップルペイでは携帯電話をインターネットに接続しなくてよい。銀聯「クイックパス」マークのあるPOS機に近づけば、わずか1~2秒で決済は完了する。「北京青年報」が伝えた。
▽対応:アップルペイは銀行カード19種類に対応
アップルの公式サイトによると、アップルペイは中国工商銀行、中国農業銀行、中国建設銀行、中国銀行、中国交通銀行、中国郵政貯蓄銀行、招商銀行、興業銀行、中信銀行など19行が発行したデビットカードおよびクレジットカードに対応する。1つの機器で複数のキャッシュカードに対応するこも可能だ。工商銀行では、1機器でクレジットカード5枚まで対応でき、最初に登録したカードが標準カードになる。
▽体験:アップルペイの決済はわずか1~2秒
これまでに慣れ親しんだ二次元バーコードと異なり、アップルペイではネットに接続する必要はなく、アプリケーションやディスプレーを起動させる必要もない。例えば、スマートフォン「iPhone」を銀聯「クイックパス」マークのあるPOS機に近づく場合、ホームキーに指をかざして指紋認証を行えば、ただちに決済が完了する。ディスプレーがロックされていても、ボタンを押して「wallet」アプリを起動させば、すぐに買い物ができる。既存のアリペイなどの電子決済アプリと違い、暗証番号を打ち込む必要もない。ネットユーザーが行ったテストでは、決済にかかる時間はわずか1~2秒だったという。
▽安全性:アップルサーバーにカード番号は記憶されず
アップルペイは中国では中国銀聯およびアップル社が共同でうち出しており、銀聯の最新の「クラウドフラッシュペイ」システムに基づく。昨年12月12日、銀聯は商業銀行20行とともに北京で同システムを発表。これは非接触型決済技術を中核とした銀聯のモバイル決済の新ブランドで、NFC、HCE、TSM、Tokenをはじめとした決済の各種イノベーション技術を応用したものだ。
アップルペイを利用する際、アップルの機器に実際のカード番号は表示されず、新たに割り当てられたバーチャルカード(端末のアカウント番号)のカード番号の下4けたが表示されると同時に、各取引に割り当てられた動的安全コードを通じて決済処理が行われる。アップルと店舗が顧客のクレジットカードやデビットカードの実際のカード番号を共有することがなく、決済時にこうした情報をやりとりすることもない。
アップルペイの参入によって、中国の電子決済市場の競争が一層激化になると予想される。
人民中国インターネット版2016年2月19日
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