現在位置: ニュース>経済
「中国発の世界不況」論、哀れな「井の中の蛙」

 

中国で春節を迎え、人々が故郷に帰り、一家団欒のひと時を楽しむ最中に、世界経済は荒波に揉まれた。混迷を深める世界経済とは対照的に、1年で最も盛大な祝日を祝う中国は活気に溢れている。中国経済の活力が、世界に正のエネルギーを注ぎ込む。

申年春節が訪れ、春節商戦でにぎわう中国。一方で、春節連休中の世界株式市場は「ブラックウィーク」の様相。商品相場も下げ止まらない。国際通貨基金(IMF)や欧州委員会は相次ぎ世界経済成長見通しを下方修正。一部先進国の経済成長率が予想を下回り、発展途上国や新興国もマイナス成長を余儀なくされた。

世界経済の下押し圧力が増大するたびに、無理矢理に責任を中国に押し付ける論調が台頭し、「中国発の世界不況」と煽る。しかし、中国の株式市場が休場となり、人民元為替レートも異常な動きが見られなかった春節連休の間でも、各国の株式市場は大暴落した。世界経済の足を引っ張っているのは中国ではないことが証明されている。逆に、混迷を深める世界経済とは対照的に、春節を祝う中国は活気に溢れた。中国経済の活力が、世界に正のエネルギーを注ぎ込む。

春節連休中、中国のレストランはどこも予約客でいっぱい。映画館にも客が殺到。旧正月元旦からの6日間で、全国の小売り・飲食企業の売上高は前年同期比11.2%増の7540億元に上った。さらに、映画興行収入は7割増の30億元を突破し、過去最高と称されている。あるネット通販サイトが開催した「正月買い出し祭」で、21億件の「年貨」(春節を迎えるにあたり準備する商品や食材)が売れた。国民一人当たりが1.5件の「年貨」を購入した計算になる。世界経済の足取りがおぼつかないなか、春節の活況が中国経済の活力と強さを映し出している。

消費の統計データでみると、中国は「リスク源」どころか、世界経済の「エネルギー源」だ。多くの国が今年、中国の春節商戦に加わったように、繁栄する中国は世界を潤す。春節期間中、中国からの海外旅行者数は600万人を超え、海外での消費額は約900億元にも達した。中国人観光客が訪れる免税店やショッピングモールは、「春運(春節の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)」期間中の国内の鉄道駅にも勝る盛況ぶりだ。商品受取場は長蛇の列。ドイツでは、中国人観光客の誘致にマルクス、エンゲルスの出身地で「レッド観光ツアー」が開催。中国人と一緒に春節を祝い、春節がもたらす「ボーナス」を享受する。消費市場で国境を越えた人と人の繋がりが、「ブラックボード・エコノミクス(黒板経済学)」 の予想を遥かに超えている。

実際、「中国発の世界不況」と煽る者は、中国に対する誤った偏見に固執しているだけでなく、中国に対する認識の知識不足も著しい。中国経済は「新常態」(ニューノーマル」時代に入り、質と効率の向上、構造転換とグレードアップが経済のキーワードになっている。鉄鋼、石炭生産量や不動産開発投資などの古い指標にこだわるあまり、中国の経済構造の合理化、成長エンジンの多様化、効率の向上を無視。リスクや困難ばかり誇張し、チャンスと成績から目をそらす。このような者は所詮、哀れな「井の中の蛙」だ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月19日

 

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850