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北京リニアS1線、年内に全線開通 営業開始は来年

 

北京西南部に延びる北京初の中低速リニアモーターカーラインS1線の建設が急ピッチで進んでいる。全線に設けられる8駅のうち半分は、基礎工事が終了した。北京控股集団有限公司(北控集団)は9日、リニアS1線が年内に全線開通する見通しを発表した。北京日報が報じた。

計画によると、S1線は「逆Z」形を描き、西から東へ向かい、石門営・小園・鉱務局・上岸・石龍路・四道橋・金安橋・苹果園の8駅が設けられる。

S1線は北京で初めてのリニアモーターラインとなる。車両の製造を担当する中国中車の技術担当者は、次の通り説明した。

走行時、リニア車両は約1センチ浮上する。S1線中低速リニアモーターカーは、電磁石と軌道の間に生まれる電磁力で車両が軌道から浮上して推進する。車両と軌道との間に一定の空隙が維持されることで、本来なら車両と軌道の間に生じる強い摩擦による騒音が消滅する。このため、従来の列車と比べ、中低速リニアモーターカーは、カーブの際の半径が小さくなり、急な坂を上る能力に優れ、騒音が抑えられ、都市に林立するビル群の中を「ひっそりと」頻繁に行き来することが可能となる。

リニアモーターカーは、汚染物を一切出さないのだろうか?周辺住民の健康に悪影響を及ぼすことはないのだろうか?中国科学院電工研究所で行われた検査測定報告によると、リニアモーターカーの直流磁場の強さは、通常テレビが人体に及ぼす影響よりも小さく、交流磁場の強さも、電気カミソリが人体に及ぼす影響より小さい。電磁放射線の強さは、世界保健機関(WHO)が推薦する国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が定めた国際ガイドラインより低い。

S1線の具体的な開通時期について、北控集団の担当者は9日、「S1線は年内の全線開通を予定しており、列車の試運転もスタートさせるが、乗客を乗せた営業には至らないだろう」と明かした。北京市人民代表大会代表を務める市軌道交通建設管理有限公司の呉宏建・董事長は、今年の北京での「両会」期間中に、「施工の難度などが足かせとなり、S1線の営業開始は来年にずれ込むだろう」と述べた。(編集KM)

「人民網日本語版」2016年3月10日

 

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