日常生活で使用頻度がとりわけ高い1元札だが、流通コストを抑えるために、だんだんと1元硬貨に取って代わられる。今年、山東省内の5つの実験都市で、「1元札の硬貨化プロジェクト」が続々とスタート、1元札が流通市場からだんだんと姿を消すことになった。北京晨報が伝えた。
中国人民銀行済南支店は今年1月に通知を発表した。これによると、1角札と5角札の硬貨化に引き続き、1月1日より、青島・棗荘・済寧・臨沂・日照の山東省内5都市において、「1元札の硬貨化プロジェクト」のテスト事業がスタートした。商業銀行は、1元札の供給を停止し、1元硬貨に切り替える。同プロジェクトは現在、これらの実験都市で続々と始まっている
実験都市では、流通している1元札がなくなり次第、破損した紙幣を焼却し、市場からだんだんとなくしていく。
先進国では、小額貨幣はすべて硬貨で流通している。一方、中国では長い間、硬貨と紙幣が同時に流通する混合方式が採られてきた。
■硬貨の四大長所
1 流通寿命が紙幣よりはるかに長い。現代の技術レベルを用いた製造基準で作られた硬貨は、3万回、時間にすると平均30年間、流通可能だが、紙幣の平均流通回数はわずか300回と、硬貨の100分の1の寿命しかない。
2 一元硬貨の供給は、自動販売機、駐車場の料金徴収機、地下鉄・バスの自動券売機の普及に極めて有益にはたらき、市民生活にとって多大な便宜が図られる。
3 硬貨は現金流通の環境浄化に役立ち、病原菌の拡散を抑制する。多くの伝染病は、紙幣を媒介として伝染するが、硬貨を取り巻く状況は、紙幣よりはるかに優れている。硬貨は、さまざまな方法を通じて汚れの除去、洗浄、消毒などが行われた後、市場に投入される。
4 硬貨は自然資源の節約に効果的だ。紙幣を製造するために必要な材木、綿、淡水などの資源を保護することができる。さらに、数十年経っても、硬貨の材料である金属は、回収・再鋳造が可能で、それが本来備えている価値が損なわれることは、ほとんどない。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年3月15日
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