3月21日は16回目の「世界睡眠デー」だった。統計データから、中国における睡眠障害の有病率は38.2%に上ることが明らかになった。人民日報が報じた。
北京朝陽病院呼吸睡眠センターの郭兮恒センター長は、「十分な睡眠時間と高い睡眠効率が確保されてはじめて、学習・仕事・生活のためのエネルギーが満たされる。生活のリズムが加速するにつれ、睡眠をめぐる問題で受診する患者は増加する傾向にある」と指摘した。
中国睡眠研究会の唐向東・副理事長は、「不眠症」の定義について、次の通り説明した。
「入眠が困難」「睡眠維持が困難で、頻繁に目が覚め、一度目が覚めるとなかなか寝付けない」「朝早く目が覚めてしまい、目覚めた後は再び眠れない」といった症状のうち1つ以上が当てはまり、症状が毎週3回以上起こる状況が3カ月以上続く場合、「不眠症」と呼ぶ。
専門家は、スムーズな入眠を妨げる行為として以下を列挙した。
・不適切な睡眠習慣がある
・決まった時間に睡眠を取らない
・ベッドで過ごす時間が長すぎる
・眠るために大変な努力を要する
・夜中に時計を見る
・なかなか寝付けない時に、ベッドに横たわったままでいる
・朝、なかなかベッドから起きない
・週末は遅い時間まで寝ている
・午後以降、カフェインが含まれる飲料を摂取する
・夜に喫煙する
・長時間昼寝をする
・夜に激しい運動をする
睡眠障害を治すポイントは、良好な睡眠衛生を確立し、潜在的に持っている精神的・肉体的な障害を取り除き、物質・薬物に対する副作用を排除することだ。睡眠薬は、睡眠に対する患者の誤った考え方や態度を改善するうえで効果は期待できず、適切な対応や薬を使わない不眠治療が重要となる。
以下は、不眠対策に有効であると専門家が推薦する方法だ。
・毎日決まった時間に寝る
・ベッドにつくのは眠りたい時だけにして、睡眠と関係のない活動はベッドで行わない
・ベッドに入った後、15分から20分たっても眠りにつけないときは、一度ベッドを離れ、また眠くなるまでリラックスできる活動をする
・それでも眠れないときは、上記の方法を繰り返す
(編集KM)
「人民網日本語版」2016年3月22日
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