第12次五カ年計画(2011‐15年)期間中、北京の住み心地の良い都市指数は毎年平均3.8ポイント上昇し、15年には10年より18.9ポイント高い118.9ポイントとなった。同市統計局と、国家統計局北京調査総隊はこのほど、記者会見を開催し、同市の「国際的に一流の住み心地の良い都市モニタリング評価結果」を初めて発表した。北京晨報が報じた。
同結果によると、昨年は住み心地の良い都市の建設が最も進んだ都市となり、総指数は前年比6.6ポイント上昇した。上昇幅は過去最大。また、建設の進捗度を見ると、総指数が118.9ポイントと、20年までの目標総指数133まで14.1ポイントと迫った。同数字は計画を上回るスピードで同建設が進んでいることを示している。
では、北京の住み心地の良さは国際大都市と比べるとどれほどの水準なのだろう?同市統計局モニタリング・評価処の趙桂林・処長によると、英国や米国の世界的に認められている世界の都市の住み心地の良さと生活の質調査・評価では、北京の住み心地の良さは、中レベルとなっている。
北京市経済社会調査総隊の魏小真・総隊長は、「第12次五カ年計画期間中、北京の生活の質指数は5.3ポイント上昇し、総指数への寄与率が最大の28%だった。市民は、鉄道交通が一層便利なり、映画館や文化館、博物館が増え、高齢者ケア施設などの建設も加速していることを実感している」と強調する
一方で、「評価結果を見ると、国際的に一流の住み心地の良い都市建設の一部の分野はまだ改善が必要。まず、交通渋滞は継続的に改善しなければならない。近年、北京は公共交通や道路網の建設に力を入れているが、市内の道路は朝と夜のラッシュ時間帯になると、渋滞指数が依然高いままで、その混雑は深刻。また、東京やロンドンなどの国際大都市と比べて、北京市内の鉄道交通網の密度は明らかに低い」と指摘している。
また、大気の質の継続した改善も必要。微小粒子状物質PM2.5の年間平均濃度はここ数年、低下を続けているものの、現在依然中国の基準値を超えている。
そして、水資源の不足が明らかで、北京市民一人当たりの水資源量は、国際的な水分ストレス指数の15%以下となっている。
その他、開放・包容度の継続した向上も必要。インバウンド旅行者数は近年、減少が続いており、北京首都国際空港の利用者数は増加しているものの、ロンドンや東京などの国際都市と比べるとまだ開きがある。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年3月25日
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