中国の習近平・国家主席は30日、チェコ共和国のゼマン大統領と共同で中国・チェコ経済貿易協力円卓会議に出席した。習主席は『友誼を伝承し、前人の事業を受け継ぎ将来の発展に道を開き、中国チェコ経済貿易協力の新時代を切り開こう」との重要演説を行った。
習主席は、「世界貿易の伸びが減速するなか、中国とチェコの二国間貿易は成長を続け、二国間の投資も拡大している。投資は製造業、エネルギー、金融、文化など多分野に及ぶ。双方の協力が加速し、より強固なものになりつつある。これは企業の努力と切り離しては語れない。両国の企業にとって協力の余地は今後、一層広がっていく」と指摘した。
習主席はまた、「足元で世界経済は依然として調整期にあり、情勢は複雑さを増している。中国の経済発展は“新常態”(ニューノーマル)時代を迎えたが、経済が長期的に上向くファンダメンタルズは変わっていない。中国は依然として世界経済をけん引する重要な原動力で、中国の安定と発展は世界に大きく貢献する。中国が推進している“一帯一路”(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)構想は平和、発展、協力、ウインウインという時代のテーマに基づいている。チェコはシルクロードの重要な沿線国で、両国の発展に契機が訪れている」と強調した。
「双方の優位性を結合させ、経済・貿易での協力をはじめ、中国-中央・東ヨーロッパ―国家協力枠組みでの協力プロジェクトを推進し、協力の成果を分かち合う。経済・貿易協力や商業モデルのイノベーションを進め、金融、インターネット経済、新エネルギー、観光などの分野で協力を強化する。両国の企業による工業・科学技術パークの創設を支援し、経済・貿易の新たな成長源を育成する。各自の優位性を生かし、グローバル生産能力の協力を深め、“中国製造2025”と“チェコインダストリー4.0”との結合を図る」。
習主席はさらに、「中国とチェコは経済・貿易協力で利益が合致しているところが多く、両国の国民に大きな恩恵をもたらす。両国政府や企業の努力の下、中国とチェコが協力の新時代を切り開き、より良い明日を迎えられることを信じている」と語った。
ゼマン大統領は祝辞で、「習主席のチェコへの国事訪問は歴史的な意義を持ち、両国関係の長期的な発展を後押しする。中国とチェコはより広い分野で協力を深め、成果を上げている。中国企業によるチェコへの投資の拡大を歓迎し、両国の互恵関係に基づいた協力を促進したい。チェコ政府は両国の工業、商業分野の協力や両国の経済、貿易関係の発展を力強くサポートする」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月31日
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