上海ディズニーランドがグランドオープンする6月16日が近づいているが、ディズニーランドをめぐる大型マーケティング合戦は早くも始まっている。上海を加えると、世界には六大ディズニーランドが顔をそろえることになる。これら6カ所の関連データから、上海ディズニーランドの広さは世界第3位、入場チケットの価格はその他とほぼ同じであることが明らかになった。入場チケット、消費、宿泊など来園客1人あたりの消費額から見ると、上海ディズニーランドは最強の「競争力」を備えており、出費額は最も低い。このほか、すべてのディズニーランドが黒字経営であるわけではなく、パリや香港のテーマパークは昨年、赤字決算に終わった。法制晩報が伝えた。
●広さ:歓楽谷(ハッピーバレー)7個分 上海が世界第3位
世界六大ディズニーランドのうち、1971年に完成した米フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールドの面積が最も大きく、計1万2228ヘクタールと、故宮168.7個分、歓楽谷(ハッピーバレー)218.4個分に相当する。園内が広いと、それに応じて滞在時間も長くなり、園内すべてを見るのに5日間かかる。よって、オーランドのホテル数も最も多く、31軒に上る。
上海ディズニーランドも決して小さくはない。ハッピーバレー7個分に相当し、六大ディズニーランドで3番目の広さを誇る。だが、これは開園時点での規模であり、既存のディズニーランドの先例を見ると、今後拡張される可能性は十分に高い。
●新しい「ディズニーの楽しみ方」:プロポーズの場所として人気沸騰
来園者は、さまざまな見どころ(ショー・アトラクション)を決して見逃せない。上海以外の5つのディズニーランドには、平均40から50の見どころがあり、面積が最も大きいオーランドの見どころが最も多く、129ある。
当然のことながら、ディズニーランドは娯楽のための場所にとどまらず、プロポーズやウェディングを行う場所としても最高のスポットだ。
動画サイトでプロポーズの様子を撮った動画の撮影場所に関する統計の結果、最も人気が高いのはオーランドのディズニー・ワールドだった。世界で人気が高いプロポーズ・スポットトップ10には、2つのディズニーランドがランクイン、プロポーズ動画の視聴回数は7万回近くに達した。
●誰が遊びに行く?:上海の予想来園客数は年間1千万人超
各種アトラクション・ショーを思いっきり楽しみ、童心に帰ることができるディズニーランドは、当然、数多くの来園客を惹きつけている。たとえば、面積最大のオーランドでは、年間来園客数は延べ4400万人に上る。
世界六大ディズニーランドを比べたところ、各地のディズニーランドを訪れる人は、国内の住民が中心となっている。特に、東京ディズニーランドの場合は、日本人が93%を占める。オープン後の上海ディズニーランドは、中国大陸部からの来園客が80%から90%を占めると予想される。業界関係者はオープン初年の来園客数を「延べ1千万人」と固く見積もっていたが、かなり巨大な中国市場のことをかんがみると、初年は「延べ1千万人」を軽く上回ると予想される。
●どのくらい儲かるのか?赤字ワーストはパリ 上海の収入は50億ドル超の見込み
来園客の出費についてみると、米国のディズニーランドでの1人あたり平均出費額は200ドル(約2万2千円)前後で、上海ディズニーランドは500元から700元(約8400円から1万2千円)と見込まれ、他のディズニーランドとほぼ同じレベルとなる予想だ。ただし、宿泊料については、上海ディズニーランドのホテル宿泊価格は978元(約1万6500円)からと、6園中最も安い。
園内での巨額の消費は、ウォルト・ディズニー・カンパニーにどれほどの収益をもたらすのであろうか?米国、東京、パリ、香港5カ所にある各園が軒並み、黒字経営という訳ではない。
今年2月に発表された香港ディズニーランドの財務報告によると、再び赤字決算に終わったことが明らかになった。ディズニーランド・パリは、開園以来17年間のうち、黒字決算だったのはわずか2年のみ。一方、米国ロサンゼルスとオーランド、東京ディズニーランドは軒並み、10億ドル(約1100億円)レベルの高収益を上げている。
データの比較から、来園客が入園後、入場チケット以外の「プラスアルファ」収入を各園にどれだけもたらすかによって、この収益の差が生まれることが分かった。たとえば、東京ディズニーの場合、2015年収入構成のうち、入場チケット収入は40%にも満たず、関連グッズの販売と飲食・宿泊の2分野がいずれも、収入の30%以上に寄与していた。
開園後の上海ディズニーランドについては、初年の入園客数を延べ1千万人として計算すると、初年度収入は50億ドル(約5500億円)を達成する見込みがある。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年4月7日
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