上海黄金取引所が19日、金の値決め(フィキシング)取引を開始した。「上海金」(上海ゴールド・ベンチマーク・プライス)の初日の基準価格は1グラムあたり256.92元。人民元建ての金値決めは世界で初めて。金の生産・消費大国として、中国が自らの価格決定権を持つようになり、人民元グローバル化の推進につれ、世界の金取引市場は上海、ロンドン、ニューヨークの三強が鼎立する局面が形成されるとアナリストは指摘する。
上海金取引所の規定によると、「上海金」値決め取引は毎営業日の前場と後場に行われ、それぞれ10時15分、14時15分から開始。その前に5分間の参考価格申告タイムと1分間の開始価格表示タイムが設けられる。「上海金」の値決め取引コードは「SHAU」で、当面は取引保証金が6%。なお、上海黄金交易所は2016年4月9日から6月30日まで「上海金」の取引手数料を免除する。
「上海金」の値決め取引、参考価格の提供には、国内の大手銀行、外資銀行、金小売業者、鉱山会社など18社が第1陣のメンバーとして参加する。
中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・副総裁は「上海金」値決め発表セレモニーで、「上海金」値決めメカニズムの導入は、中国金融要素市場の対外開放、イノベーション、グローバル化・世界市場との一体化に向けた重要な試みであり、世界の金市場で起きた変革や金取引の中心が西から東へシフトするという流れを踏まえた措置だと語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月20日
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