中国の今後の改革の進展と市場への潜在的な影響について、海外から熱い視線が注がれている。「経済日報」はこれについて、中英貿易協会(CBBC)のステファン・フィリップスCEOに独占取材を行った。
フィリップス氏によれば、英国の産業界は中国が推進する供給側の改革に非常に注目している。中国経済の発展の原動力は力強いものの、依然として試練に直面しており、高度な構造調整とリバランスが求められている。中国の改革と経済管理は現在、財政金融の刺激策に過度に依存することなく、税収や国有企業、経済管理制度などに関する改革を一段と重視する方針に転換している。
英国企業も構造調整と供給側の改革を経験し、改革の痛みと代価について深く認識している。中国経済の減速についても、多くの英国企業は経済の構造調整実現に向け通るべき道だとみている。中英貿易協会は、中国政府が改革の方向性を堅持するかに注目しており、各項目の改革を早期に推進することを期待している。
外資系企業は中国が推進する供給側の改革について、中国政府が改革の目標と内容についてよりわかりやすく説明することを期待している。先般の中国の株式市場政策や為替レート政策に関する改革と異なり、供給側の改革は経済発展の基礎となる側面やミクロ調整に大きく関わる。しばらく前に、西側メディアから人民元為替レートや株式市場の問題について中国に対するネガティブな声が上がっていたが、その多くは中国経済への理解が不十分なことによるものだ。供給側改革が中国経済の基礎的原動力の調整に関するものであることを踏まえ、外資系企業は中国政府からの政策説明を待ち望んでいる。
中国の経済改革が外資系企業の発展にもたらす影響について、中英貿易協会は非常にポジティブで楽観的な見方を持っている。フィリップス氏は、「中英両国の企業は今後、相互の市場で多くの市場機会を見出し、第三国市場を共同開発するチャンスにも恵まれる」と予想する。「一帯一路」の建設は両国の企業に対して、向こう数十年に渡る長期協力が多くのチャンスをもたらすことになる。中国の国内市場に目を向ければ、サービス業主導型の経済発展と製造業のハイエンド化が英国企業の商機となる。中国全体の環境は変化しつつあるが、改革がもたらす協力の機会については部門ごと地区ごとに分けて検討する必要がある。中国の伝統的な製造業は困難な局面にあるが、その他の産業の繁栄と成長は軽視できない。特に、医療や電子商取引、消費などについては目覚ましいものがある。
中国の巨大な市場の内部には、明確な地域間格差と都市間格差が存在する。海外企業と投資家は安易に経済成長率だけに注目したり、単一の製造業PMIの数値を重視したりすべきではない。また、中国中東部の持続的な経済の繁栄や非製造業の急成長を軽視すべきではない。フィリップス氏は、中国経済を理解し、中国市場を開拓して深く入り込むには、数字だけにとらわれてはならないと結んだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月25日
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