今年も母の日がやって来た。微信(Wechat)のソーシャル機能「モーメンツ(原語:朋友圏)」では、多くの若い母親が、子供から受け取った母の日の贈り物について投稿し、小さな我が子の心配りに感動する一方で、母の日の意義について子供たちに教えてくれた幼稚園の先生に感謝の気持ちを示した。羊城晩報が伝えた。
一方、5月4日の「青年節」を過ごしたばかりの「大きな子供たち」は、「母の日」を迎えるにあたり、総じて「言外に意味を含ませる」傾向がある。「お母さんのことが大好き」と直接口に出すことは、幼い頃以来ほとんどなく、多くの人は、気持ちを行動で表現するようになる。つまり、自分が働いて得たお金で母親にプレゼントを贈るのだ。
●子供らしい「カード」を受け取る若いお母さん
早くも数日前から、多くの若い母親が、今年の母の日に子供から受け取ったプレゼントについて「モーメンツ」に投稿している。その多くは、手作りのカード、家族全員を描いた絵や切り紙細工、折り紙の花など、簡単で素朴なプレゼントだが、かえってお母さんたちは、そのような素朴さに大変感動している。呉さんはこのほど、幼稚園に上がったばかりの娘から、初めて母の日のプレゼントを受け取った。それは、娘が心を込めて作ったピンク色の切り紙細工で、光沢のある紙には小さな緑の葉っぱのデザインが施されており、たどたどしい筆跡で「母の日おめでとう!」と書かれていた。
呉さんはいてもたってもいられず、「幼稚園の先生の心配りに感謝している。30人あまりのクラス全員に手作業を指導するのは、先生の苦労もさぞ大変だったことだろう。だが、何よりも大切なことは、母の恩について子供たちに教えて下さったことだ」と「モーメンツ」に投稿した。
●母親に対する愛情表現、「80後」「90後」は間接的
母の日を祝う表現形式について、「10後(2010年代生まれ)」や「00後(2000代生まれ)」の小さな子供たちが直接的かつ熱烈であるのに比べ、「80後(1980年代生まれ)」や「90後(1990年代生まれ)」の多くは、より間接的な方法で祝福し、決して口に出して愛情表現をしない傾向になる。
陳氏は、母の日に家族で外食し、そのあと花束を母親に贈ろうと計画していた。これは、彼が中高生の時代から続いている習慣という。彼は、「母親の誕生日と母の日は、花束以外のプレゼントを贈ったことはほぼ皆無だ。もともと、母の日にはカーネーションを贈る習慣を知らず、違う花を贈ったこともある」と照れながら話した。だが、彼は、来年の母の日までには恋人を見つけて、彼女と一緒に母の日のプレゼントを贈りたいと思っている。「いつの間にか30代が目の前に迫るようになった。母親の最大の気がかりは、私の結婚だろう」と陳さん。このほか、社会人になったばかりの「90後」の男性2人の「母の日ギフト」は、実家に電話をかけることだけだった。彼らはいずれも、「母の日だからと母親にわざわざ特別なことをするのは、非常に気恥ずかしい。だから、電話をかけて元気かどうか尋ねるだけにした」と弁明した。
●残された母親との通話時間はわずか4日間
微博(ウェイボー)では、ネットユーザーが、「母の日の最適ギフト」をめぐり熱い討論を戦わせていた。
その中でも、「あなたと彼女には4日間しか残っていない」という題名の漫画に、多くの人々が感動した。この漫画の主人公は、夢を追う25歳の「北漂(地方から北京に出てきて奮闘している若者)」の女性だ。彼女は週に1度、かならず母親に電話をする。通話時間は3分を超えることはない。会話の内容は、「ごはん食べた?」や「夜更かししないで」といったことだ。
この女性は、これから40年間に母親と電話で会話する時間を計算してみた。1回3分x1カ月4回x1年12カ月x40年=5760分=96時間=4日となった。彼女は、「私と母親に残された通話時間はわずか4日間だけ」と皆に訴えた。
ネットユーザーたちは、このような計算方法がやや「オーバー」であるとはわかっていたが、「思わずしんみりした」というコメントが多く寄せられた。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年5月10日
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