中国では近年、集団暴行やいじめなどの様子を捉えた動画がスマホなどで撮影され、ネット上に投稿されるケースが増加している。そして、「校内暴力」が注目される社会問題となっている。中国教育部(省)のオフィシャルサイトによると、中国国務院教育監督委員会弁公室はこのほど、各学校でいじめを撲滅するための通知を通達し、各地の各小中高校に、学生の間で、体や言葉、インターネットを使って悪意を持っていじめ、侮辱を行う校内暴力が存在する場合、撲滅のための手段を講じるよう指示した。揚子晩報が報じた。
同通知は、いじめ撲滅キャンペーンを通して、法制教育、校則、風紀を強化し、学生の行為を規範化し、学生の健康的な心身を促進し、平和で調和の取れた学校を構築するようにと指示している。今回のいじめ撲滅キャンペーンは、中国全土の小学校、中学校、高校、中等職業学校で実施される。まず、第一段階の4―7月は、主に各校でいじめ撲滅が行われ、第二段階の9―12月には、監督・査察が行われる。
キャンペーン実施期間中、校内でいじめが発生し、深刻な悪影響が出た場合、通報され、責任追及と改善の督促が行われる。
専門家は、「校内におけるいじめは、キャンペーン中だけでなく、長期にわたって改善しなければならない分野で、スペシャリストが必要となるほか、子供と交流できるルートの開拓も必要。メディアなど多くのプラットホームを通して、いじめの予防と対策に関する情報を広く発信しなければならない。また、若者や保護者、教師などと意思の疎通を図り、いじめの実際の状況を把握し、体系的な問題解決に取り組まなければならない」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年5月11日
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