国際連合環境計画(UNEP)は24日、ケニア・ナイロビにある本部で開催した世界の大気の質行動報告書発表会で、評価報告書「北京大気汚染対策の歩み:1998-2013年」を発表した。報告書によると、北京の大気汚染対策の效果は明らかで、世界の発展途上のエコノミーに参考となる経験を提供している。北京日報が伝えた。
評価報告プログラムは、UNEPが主導し、中国国内外の専門家からなるチームを招いて約2年かけてまとめられた。同プログラムは、北京において1998-2013年の間に実施された大気汚染対策をまとめ、エネルギー構造の調整や石炭燃焼による汚染への対策、自動車両の排ガス抑制、大気の質のモニタリング能力向上、大気汚染警報・緊急時対策などの分野における活動を重点的に評価している。
報告書によると、同期間、北京で講じられた大気汚染対策により、北京市の大気の質は明らかに改善している。15年の間に、北京の常住人口が70%、自動車保有車両数が303%、エネルギー消費総量が77%、それぞれ増加したものの、二酸化硫黄や二酸化窒素、微小粒子状物質(PM2.5)の年平均値はそれぞれ、78%、24%、43%減少した。
PM2.5の年平均値を2030年までに、1立方メートルあたり35マイクログラムにする目標(注:日本現行の環境基準と同等)を達成するために、同報告書は、北京に対して、大気汚染対策関連の法律体系整備を加速させるほか、都市計画の合理的制定、北京市、天津市、河北省の協同発展の推進、エネルギーのクリーン化戦略の継続的推進、石炭燃焼による大気汚染対策の強化、エコな交通スタイルの力強い推進、車両、ガソリン、道路を一体とした自動車排ガス抑制体系の整備などを提案している。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年5月25日
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