中国の習近平国家主席とトミスラブ・ニコリッチ大統領は18日に共同声明を発表し、国家主権と領土保全を尊重することを共同で強調した。声明には、コソボ問題や南中国海の問題についての主張も盛り込まれている。人民日報が伝えた。
ニコリッチ大統領は次のように述べた。「中国との友好関係の発展はセルビアの外交政策の重要な柱の一つであり、セルビアはいささかも揺らぐことなく1つの中国の原則を奉じ、世界にはただ1つの中国しかなく、中華人民共和国政府が全中国を代表する唯一の合法的な政府であり、台湾地区は中国の領土の不可分の一部であることを認める。セルビアは台湾側といかなる公的関係も構築せず、いかなる公的な往来も行わないことを承知し、どのような形式のものであれ『台湾独立』に反対し、両岸関係の平和的発展と中国の平和的統一という一大事業を揺るぎなく支援することを約束する」。
習主席は、「セルビアの主権と領土の保全を尊重し、セルビアがコソボ問題の政治的解決で行った積極的な努力を賞賛する」と述べた。双方は、「国際関係においては、いかなる形式の、いかなる企みをもった分裂主義であれ、必ず譴責を受けて阻止されることになる。一方的に独立を宣言するなどの国際的な平和と安全を破壊する行為はどれも支持を得ることができない」と強調。また習主席は、「引き続き、『国際連合憲章』の主旨と原則の枠組内で、国連安全保障理事会決議1244号を厳格に遵守することを土台としてコソボ問題を解決し、対話と交渉という方法を通じて当事者すべてが受け入れ可能なプランを追求することを主張する」とした。
双方の一致した見方によると、南中国海の問題では、二国間合意と「南中国海各方面行動宣言」(DOC)の規定に基づいて、直接の関わりがある当事者が友好的な協議や交渉を通じて、領土と海洋をめぐる争議を平和的に解決しなければならないという。
習主席が6月17日から19日にかけて行ったセルビア公式訪問は、一里塚の意義をもった訪問と評価されており、両国の数十年にわたる伝統的な友好関係の新たなページを開いたものだといえる。双方は、2009年に両国が宣言した戦略的パートナー関係の構築を土台として、中華人民共和国とセルビア共和国との二国間関係を全面的な戦略的パートナー関係に格上げすること、双方が今後、「一帯一路」建設、経済・貿易、人的・文化的分野での実務協力を深めてさまざまな共通認識に到達することを決定した。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年6月19日
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