今年は上海協力機構(SCO)創設15周年にあたる。現在、中国が提案するシルクロード経済ベルトの共同建設の提唱は同加盟国に高く評価され、各国と中国との経済協力における新たなチャンスになっている。人民日報が伝えた。
昨年7月に発表された「上海協力機構加盟国首脳のウファ宣言」によれば、加盟国は中国のシルクロード経済ベルト建設構想への明確な支持を表明しており、各国の関連主管部門が相互協議と情報交換を展開する上で重要な意義をもつとの見方を示している。
上海協力機構をプラットフォームとした「一帯一路(1ベルト、1ロード)」の建設には有利な条件が数多く存在する。一つは地理的なエリアだ。同機構と「一帯一路」は戦略的に高度なつながりを持っている。ロシア、インド、パキスタンといった同機構の正規加盟国とオブザーバーはいずれも中国の隣国であり、「一帯一路」の沿線国家でもある。またユーラシア経済連合とはすでに連携・協力に関する協定を結んでおり、各方面において具体的で緊密な協議を行っている。
さらに、同機構の加盟国のほとんどがアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバー国であり、互恵と協力、ウィンウィンの理念に基づき、各メンバーは国家間での十分な提携を行うことができる。現在積極的に設立に向けた準備が進められている上海協力機構開発銀行と発展基金もまた、「一帯一路」建設における各国の提携に新しく力強い推進力を提供するだろう。
この他にも同機構の枠組みの中で、加盟国間の経済貿易相、交通相、財務相などの会合メカニズムが設けられており、これらのメカニズムを利用して多国間の経済協力規定を制定できる。
そして同機構は地域経済協力の長期的計画や技術標準の統一などを行うことによって、非関税障壁などの問題においても効果的な役割を果たすことができる。
安全保障協力と経済協力は同機構における「二つの車輪」だ。テロ・宗教問題・分離主義の「三つの勢力」の取り締まりは依然として同機構におけるさし迫ったニーズとなっている。また経済協力においては、各国の経済発展レベルの差がやや大きいため、経済成長の鈍化という圧力を普遍的に受けなければならない。「一帯一路」建設はこれらの地域の各種経済提携を推し進め、加盟国各国の経済発展を促進し、同機構の経済に新たな活力を与えることとなるだろう。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年6月22日
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