世界経済フォーラムのニュー・チャンピオン年次総会2016(夏季ダボス会議)が26日から28日まで、天津市で開催される。ぎっしりつまったスケジュールの中で、ぜひとも見過ごせないホットポイントは何だろうか。
(1)「達人」が中国経済を語る
今年のダボス会議には、世界90カ国・地域から1700人あまりが出席する。出席者が中国経済にどのような評価や展望を示すかが、注目される。
今回の会議で最も注目を集めているのは、国務院の李克強総理の出席だ。組織委員会の発表によると、李総理は開幕式でスピーチする予定で、中国経済情勢への正確な認識や研究判断に役立つ一連の新しい視座を提供するではないかとして、各界の注目が集まっている。
(2)中国経済はどのように成長するか
中国経済は今回の会議の注目点だ。現在、中国経済の発展は新常態(ニューノーマル)の段階に突入。中国経済がモデル転換とバージョンアップの最短距離を見つけ、より質の高い成長を達成するにはどうすればよいかが、出席者の注目ポイントの一つになっている。
現在、中国の経済構造の持続的な改善にともない、工業主導型の経済構造がサービス主導型の経済構造へと急速に変わりつつあり、これに電子商取引や電子金融などの急速な発展を合わせると、中国のビジネス環境は急速な変化を遂げつつあるといえる。今回の会議では、どのような技術の進歩、産業の課題、政策の転換が中国の経済成長の性質と歩みを変えていくのかについて、出席者が掘り下げた話し合いを行う予定だ。
(3)科学研究能力をどのように転嫁させるか
毎年夏に行われるダボス会議では、革新が各界注目の話題になることが多く、今年も例外ではない。現在、中国の科学研究や革新は急速に発展し、中国は学術専門誌に発表された被引用率の高い科学論文数で米国に次ぐ世界2位で、海外から大いに注目されている。中国がこうした一流の科学研究能力をどのようにして技術革新の成果やビジネスチャンスによりよく転嫁させるかに注目が集まる。またシステムの変革や戦略的転換をよりよく応用するにはどうすればよいか、新興技術によって消費の未来をどのように変えていくか、デジタル経済の原則、戦略、モデルを活用して公共サービスを改善するにはどうするかなどの話し合いにも期待が集まる。
(4)インダストリー4.0の未来を模索
今回の会議で、出席者はインダストリー4.0が経済、社会、文化、生態環境にどのような影響を与えるかを掘り下げて検討する。世界経済フォーラムのデビッド・アイクマン執行理事(中華圏首席代表)は、「世界の未来は私たちがインダストリー4.0を理解し積極的に構築できるかどうか、全人類の利益のために奉仕できるかどうかにかかっている。私たちには新しい技術を掌握してもたらされたチャンスとリスクを突破すること、また私たちの価値観を新たに構築して、これを科学政策の決定に役立て、人類の美しい未来をともに創造することが求められている」と話す。
今回の会議で、出席者はシステムの再建設、成長の再構築、革新の振り返りという3つの観点から、インダストリー4.0の新しい青写真を描いていくことになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年6月26日 |