20カ国・地域(G20)貿易相会議が10日、上海で閉幕した。今回の議長を務めた中国商務部の高虎城部長は「会議はG20史上初の貿易相声明を発表し、三つの文書を採択し、二項目の共通認識に合意し、重要な歴史的成果を上げた」と紹介した。
貿易相声明に「我々はグローバル経済の成長、安定、繁栄の実現という共通目標の実現に向け、より多くの行動を取ることに賛同している。貿易と投資は経済成長と発展にとって引き続き重要な原動力であるべきで、雇用を創出し、イノベーションを奨励し、福祉を高め、包摂的成長を促していくものでなければならない」という内容が盛り込まれた。
高商務部長によると、会議は保護貿易主義に明確に反対を示し、新たな保護主義措置を講じさせない施策を2018年まで延長することに同意する決定を下した。また、地域貿易協定の透明化に賛同し、多国間の規則との統合を図っており、今年末までにG20のすべての加盟国が「貿易利便化協定」を批准することも約束した。
また、関係筋によると、鉄鋼をはじめ、一部産業にみられる生産設備過剰というグローバルな問題にも会議で言及され、コミュニケーションと協力により、効果的な措置を講じてこの課題に対応していくことに同意された。
中国国際放送局日本語部より2016年7月11日
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