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中日間の偶発的な衝突の可能性、中米間よりも高い=元駐日大使

 

米国のアジア太平洋リバランス、日本のいわゆる新平和主義、中国の全面的な台頭。この3つの流れは衝突を回避できるだろうか?16日に開かれた第5回世界平和フォーラムにおいて、中日の学者が議論した。

中国の元国連事務次長、元駐日大使の陳健氏は、上述した3つの問題はアジア太平洋地域の安全と安定の最大の課題であるとした上で、「アジア太平洋地域のどこかで偶発的な軍事衝突が起きるとすれば、私は中国と米国よりも中国と日本の間で生じる可能性の方が高いと考える」と述べた。陳氏は次のように分析した。

中米間では、対話なくして衝突なしという新型大国関係のコンセンサスが形成されており、整った交渉枠組みがある。これは係争で対立しても徹底対抗はせず、より広範な協力を求めるための減圧器だ。中日間には、このような枠組みがない。

また米国は、長期的に旧ソ連と覇権をめぐり駆け引きを展開した経験を持つ。米国は武力誇示に長けているが、またいかにリスクを回避するべきかも理解している。しかも政府も国民もリスク回避を心得ている。米ソはあれほど長期的に覇権をめぐり争ったが、戦争は発生しなかった。日本にはこのような経験がない。しかも日本民族には、リスクを冒したがる傾向がある。第二次大戦中、中国と米国はこの傾向を理解していた。この傾向と憂患の意識は、日本民族の意識におけるコインの裏表だ。憂患の意識はリスクを冒したがる傾向に変わり得る。この傾向はまた、憂患の意識に根ざしている。

さらに歴史的原因により、中日間では偶発的な衝突が発生しやすい。中国と米国はその可能性が低く、南中国海問題ならばなおさらだ。中国人は南沙諸島が、第二次大戦中に日本に占領されたことを覚えている。米国が日本を追い出した後、当時の中国政府の高官は米国から引き渡された軍艦に乗り、南沙諸島を受け取りに行った。現在の米国が特定の立場を持たない、米国の立場が後退したというならば、日本の南中国海事業への介入は第二次大戦の成果に対する反対であり、中国人が認めることは絶対にない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年7月18日

 

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