連日の猛暑で、一部の業界が活況を呈している一方で、逆に不況に喘ぐ業界もある。その典型的な存在なのが、デリバリー業界と対象的な状況になっている普通のレストランだ。
26日正午、オフィスビルが集まる重慶財富センターの近くに行くと、普段は昼になると行列ができるレストランでも、客が座っているのは10テーブルほど。
あるレストランの経営者は、「暑くてみんな外出したがらない」と肩を落とし、「最初ここに店を構えたのは、ショッピングセンターがあって多くの人が行き交うから。でも酷暑で、涼しいショッピングセンターでも昼になるとガラガラ。今は仕方なく、デリバリーを採用して、電話やインターネットでの注文も受けている」と話す。
オフィスビルの近くにある、ほとんどのレストランの入り口には、目立つ位置に、提携するデリバリーサイトの広告が貼られていた。
レストランのほか、花屋も酷暑で打撃を受けている。重慶の商業中心地にある複数の花屋の経営者は、「ここ1ヶ月、花を売って得た利益だけでは、店の電気代も払えない」と肩を落としている。
重慶大学経済・工商管理学院の銭麗萍准教授は「異常気象が増えるにつれて、その影響を受けて起こる気象経済学現象も増えるだろう。『高温経済』もその一つ」とする。
銭准教授は「『高温経済』には、利益と弊害がある。まず利益とは短期間に消費を促進し経済成長を促す。一方、いろんなマーケティング手段の影響を受けた消費者が、盲目的に商品などを購入しやすいのが弊害。関連当局は、『民生』と『高温経済』を結び合わせ、消費者が理性的になるよう導かなければならない」との見方を示している。
人民網日本語版より2016年7月28日
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