米韓両国は韓国への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を决定した。この决定は波紋を広げ、関連国から強い反発を受けた。北東アジア情勢は急激に緊張化した。
THAAD配備は、韓国が中国や周辺諸国の安全を犠牲にし米国と行った取引だ。THAADは本当に韓国の安全を保障できるのだろうか?答えは「ノー」だ。米国が約束を守れるかはさておき、仮に守れるとしても周辺のほぼすべての国との関係を犠牲にしなければならない。韓国はただ安全を失うだけだ。韓国は北東アジアにあり、国土を米国のそばに移すことはできない。それに今は21世紀であり、中等強国を自称する韓国が他国に自国の安全保障を頼むとは、痛烈な皮肉である。THAAD配備は韓国の安全を守らず、むしろ韓国をより危険にする災いになるだろう。
まず、これは直ちに南北の軍備競争に火をつける。これは朝鮮がこのほど頻繁に行っているミサイル発射からも分かることだ。南北の軍備競争により、韓国はさらに米国の戦術核兵器を導入することになる。南北で軍事衝突が発生すれば、朝鮮民族の悲劇になる。戦争に至らなくても、南北の冷戦激化により、半島の平和的な統一が本当に空虚な言葉と化すかもしれない。
次に、韓国のこの措置は米国を北東アジアに招待するようなもので、中ロと韓国の関係を必然的に悪化させる。さらに歴史や領土の問題により改善が困難な韓日関係、および南北の対立により、韓国は周辺の4つの隣国から安全の圧力を同時に受ける。これは絶対に韓国が耐えられることではない。
それに、米国のこの措置は中ロに向けられたものだ。中ロは必然的に、軍備面で対応することになる。軍事的な対立や衝突がひとたび発生すれば、THAADの配備先である韓国は攻撃のターゲットになる。
最後に、これは朝鮮の核問題に関する中米の国際協力を大きく損ねる。THAADの韓国配備により戦略的な相互信頼が弱まり、戦略的な懐疑心が強まり、国際協力を損ねる。
他にも、中韓関係の基盤は、THAAD配備によって破壊される。これは必然的に、両国の経済・貿易関係に影響を及ぼす。経済が低迷するなか、韓国はより大きな圧力を受ける。韓国経済が低迷し続ければ、米国が必要とする軍事費を負担できなくなる。米国のアジア太平洋における同盟国内で、韓国が目立った地位を占めているのは、その経済発展の成功と関連している。韓国の経済低迷により、米国にとっての戦略的地位が低下するばかりだ。
そのためTHAAD配備を取り消し、対話により安全の懸念を解消することが解決策だ。さもなければどのような形式でTHAADを配備しても、最終的に中韓関係を大きく損ね、朝鮮半島の平和と安定を破壊し、韓国の安全の利益に大きな危害をもたらす。韓国はTHAAD配備を試みるべきではなく、韓国にはそれだけの力もない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月2日
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