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中国外文局で行われた『南京 引き裂かれた記憶』の中国語著作権の調印式 |
8月6日、日本人作家、歴史研究者の松岡環先生は、北京で行われた自分の歴史著書『南京 引き裂かれた記憶』の中国語著作権の調印式に出席した。中国外文局の陸彩榮副局長、中国人民抗日戦争記念館の羅存康副館長、中国中央テレビ『東方主戦場』『1937南京記憶』などのドキュメンタリーの閻東監督、出版会社新世界出版社の王君校社長らも調印式に出席し、挨拶した。
松岡環先生は関西大学文学部東洋史専修を卒業し、小学校教員をしていた。6年生の歴史の授業で、日本の歴史教材における戦争に関する記述が曖昧であることに気がつき、学生の「南京大虐殺」に関する質問に答えられないことを契機に、戦争の真相を探ろうという思いが芽生えた。 1988年から二十数年の間に、松岡先生は300人以上の南京大虐殺生存者と250人の中国侵略元日本兵から証言を得た。南京を90回余り訪れた。大量の資料を集めてきた。
『南京 引き裂かれた記憶』が、松岡環先生が過去30年間に出版した日本語版・中国語版の著書から抜粋・編集して制作されたものである。侵略者と被害者の証言が一書に収録された。証言の時間や場所などの細かい部分が一致しているため、史料として高い価値を有する。
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記者たちと交流している松岡環 |
調印式で、中国外文局の陸彩榮副局長は、「松岡環女史の『南京 引き裂かれた記憶』の出版はより多くの読者に日本人作家の目に映る南京大虐殺を知ってもらい、歴史を銘記し、国恥を忘れず、平和・正義を守ることに努めてもらうためである」と挨拶した。また、より多くの有識者が中日友好の大きな趨勢に加わり、軍国主義や拡張主義に反対し、世界平和を守ることを望むとし、松岡環先生の正義と平和を守るための努力に感謝の意を示した。
文、写真=高原
人民中国インターネット版2016年8月8日
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