中国は8月16日、「長征2号丁」運搬ロケットにより世界初となる量子科学実験衛星「墨子号」を打ち上げ、衛星と地表面を結ぶ量子通信を世界で初めて実現した。中国の「無条件に安全」な「天地一体化」量子通信ネットワーク構想の実現に向けたマイルストーンとなった。初の「量子科学実験衛星」打ち上げ成功で量子通信は真の広域伝送時代に入る見通しだ。
量子通信技術はすでに市場で産業化への応用が始まっており、現在は主に金融、政務、軍事などの情報安全伝送に用いられている。ある分析によると、未来の量子通信は都市内ネットワーク、都市間ネットワーク、広域ネットワークまで全面的に拡張し、量子通信の応用分野も個人生活まで広がり、2030年までに量子通信の市場規模は1000億元に達するとみられている。
中国の方正証券は、専用ネットワークの市場規模が2017年に180億元前後、専用ネットワーク量子通信の市場規模が35-45億元に上るとの予測を示した。向こう3-5年以内に量子通信の市場規模は100-130億元になると予想。短期的には、「第13次5カ年計画」などの政策、政務と軍事専門ネットワーク情報安全のニーズ、科学研究機関による産業化の推進、公共通信ネットワークでの試験・小規模応用が後押しするとみている。
華泰証券のアナリストは、量子通信が都市内ネットワーク、都市間ネットワーク、広域ネットワークと全面的に拡張すれば、量子通信の応用分野が現在の金融、政務、軍事などから個人生活に広がり、2030年には量子通信の市場規模が1000億元に上るとの見方を示した。
チャイナネットより2016年8月23日
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