李克強総理は現地時間7日午後、ビエンチャンで第19回ASEANプラス3(中日韓)首脳会議に出席した。人民日報が伝えた。
李総理はASEANプラス3協力について6つの提言をした。
(1)金融安全協力の強化。中国側はASEANプラス3各国のマクロ経済監視能力の向上を支持する。各国は金融危機の影響を総括し、金融の安定を共同で維持するべきだ。
(2)貿易・投資協力の深化。中国側はRCEP交渉でASEANが主導的役割を発揮することを支持する。各国が交渉プロセスを加速し、域内貿易の自由化と円滑化を推進することを希望する。
(3)農業・貧困削減協力の推進。中国側はASEANプラス3米緊急備蓄制度の構築強化を支持するとともに、現代農業協力モデル拠点と東アジア牧畜産品取引プラットフォームの構築を提唱する。ASEANプラス3食糧安全保障会議を引き続き成功させる。
(4)コネクティビティの強化。中国側はASEANによる「ASEANコネクティビティ全体計画2025」の策定を支持する。「一帯一路」(the belt and road)イニシアティブとこの計画の連結を強化し、アジアインフラ投資銀行(AIIB)など融資プラットフォームを利用してASEAN諸国とのプロジェクト協力を深化したい。
(5)生産能力協力モデルの革新。中日韓は装備製造、インフラ整備、資金・人材などの面で各々優位性を備えており、ASEAN諸国との生産能力協力を検討できる。中国側は日韓と協力して、物流、サプライチェーン構築などの面でASEAN諸国を支援し、東アジアの経済統合プロセスを後押しすることも望んでいる。
(6)社会・人・文化面の交流強化。中国側は中国人観光客によるASEAN諸国観光を奨励する。各国は高齢化問題対策で協力するべきだ。
李総理は「アジアの繁栄と発展には平和で安定した地域環境が不可欠だ。現在アジアの安全情勢は全体として安定しており、われわれはこの情勢を大切にするべきだ。中国側は共通、総合、協力、持続可能というアジア安全保障観を提唱し、各国に恩恵が及ぶ安全メカニズムを構築し、排斥性を減らし、対立性を避け、敏感な各種問題を適切に処理し、地域の実情に合った安全発展の道を歩むことを主張している。各国と共に努力して、ASEANプラス3協力を強化し、本地域を平和で安全な地域として、地域経済発展の新たなエンジンとし、世界平和を維持することを望んでいる」と指摘した。
人民網日本語版より2016年9月8日
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