「成長期」から「成熟期」に進みつつある中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の対話関係について、25年の歩みを振り返る。
1991年:中国とASEANは対話を開始、中国・ASEAN協力の幕開けだ。
1997年12月:中国・ASEAN首脳非公式会合で初めて「共同宣言」が発表され、21世紀に向けた善隣、信頼のパートナーシップ構築で合意。中国・ASEAN関係は新たな段階に入った。
2002年11月:中国・ASEANの対話協力推進に向け「中国・ASEAN包括的経済協力枠組み協定」を締結。2010年までに中国・ASEANの自由貿易区を設立することを決定、中国・ASEAN自由貿易協定(ACFTA)実現への道を歩み始めた。
2003年10月:双方は平和と繁栄に向けた戦略的パートナーシップ構築を決定し、中国・ASEAN関係「黄金の10年」が始まった。中国は「東南アジア友好協力条約(TAC)」に正式加入、双方の政治的信頼関係は一段と強まった。
2009年8月:双方は「中国・ASEAN投資協定」を締結。中国・ASEANの主なFTA交渉が完了した。
2010年1月:中国・ASEAN自由貿易区が予定通りに完成。同年10月には双方が「中国・ASEAN首脳の持続可能な発展に関する共同声明」に調印、13項目の措置について協力を深めることを宣言した。
2013年9月:中国の李克強総理が第10回中国・ASEAN博覧会の開会式で重要演説を行った。中国・ASEAN戦略的パートナーシップの「ダイヤモンドの10年」に向け、「中国・ASEAN自由貿易区アップグレード版構築」を含む5つの構想を提起し、一段の協力強化を呼びかけた。
2013年10月:習近平主席と李克強総理はそれぞれ東南アジアを訪問。ASEAN諸国とのより緊密な中国・ASEAN運命共同体の建設、21世紀海上シルクロード構想、中国・ASEAN「2+7協力枠組み」の構築を提起した。また、戦略的信頼関係の深化、経済発展重視のコンセンサスを基盤に、政治、経済貿易、相互接続、金融、海洋問題、安全保障、文化交流の7つの重点分野について協力を推し進める。
2014年9月:双方は自由貿易区アップグレード交渉を開始。2015年11月に中国・ASEANは「中国・ASEAN包括的経済協力枠組み協定」修正議定書に署名。アップグレード交渉が円満に完了した。同年、地域包括的経済パートナーシップ協定交渉が実質的に進展した。
2016年:中国・ASEANは対話関係構築から25周年を迎える。この1年は双方の戦略的パートナーシップの5カ年「行動計画」スタートの年だ。7月には中国・ASEAN自由貿易区アップグレード関連規定書が発効した。今年上半期に、双方の貿易額は2090億米ドルに達し、中国はASEANにとって最大の貿易相手国としての地位を維持。ASEANは中国にとって第3の貿易相手国だ。中国・ASEAN関係は新たな出発点に立ち、新たなチャンスを迎えようとしている。双方の協力関係は「成長期」から「成熟期」へと、急成長の段階から質的向上の段階に踏み出そうとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月12日
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