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中国とカンボジアの経済協力を推進する「一帯一路」

 

近年、中国が「一帯一路」(the belt and road)イニシアティブを打ち出したことで、中国とカンボジアは生産能力、貿易・投資、農業、観光、インフラ整備分野の協力を急速に推し進めている。両国の共同発展は新たな原動力を得、両国間の経済・貿易協力は勢いよく拡大している。新華社が伝えた。

在カンボジア中国大使館の統計では、2016年上半期に中国とカンボジアの二国間貿易額は23億4000万ドルに達し、前年同期比10.2%増加した。2017年までに貿易総額を50億ドルにまで引き上げるとの両国の目標の実現を加速することは間違いない。

2015年にカンボジアを訪れた中国人観光客は延べ70万人で、前年比24%増加した。カンボジアを訪れる外国人観光客で2番目に多いのが中国人で、年平均二桁増加している。カンボジアは中国を主要な観光客送り出し国と見ており、2020年までに中国人観光客を年間延べ200万人とする目標を立てるとともに、人民元での支払の受け入れを奨励するなど中国人観光客に便宜を図る一連の措置を準備している。

中国・カンボジア間の貿易額は年々増加し、経済・貿易協力は活発化している。これは両国経済の補完性と経済・貿易関係の持続可能性をはっきりと示すものであり、両国の包括的・戦略的協力パートナーシップを新たな段階へと押し上げ続ける。

航空、通信など高付加価値業界の協力の増加に伴い、両国の貿易構造も最適化へと向かっている。2014年にカンボジア・バイヨン航空がカンボジアで設立された。中国が初めて海外に出資して設立した航空会社だ。バイヨン航空の劉佳社長によると、同社はカンボジア国内航路以外に、「一帯一路」の枠組でカンボジアを始発点に他のASEAN諸国及びカンボジア周辺国への航路を徐々に開設するとともに、中国の開発した旅客機を使用して、域内航空交通の高速でシームレスな連結の実現に寄与し、「一帯一路」沿線国間の文化交流と経済・貿易往来を促進する。

両国の協力関係が一層緊密化するに伴い、中国の対カンボジア投資も急増している。カンボジア発展理事会の統計では、1994年から2016年3月までに中国の対カンボジア投資はすでに累計約140億ドルに達している。中国企業の投資プロジェクトは電力、農業、金融、情報通信、経済特区、観光開発などに及ぶ。多くのプロジェクトがカンボジアの産業の空白を埋めるものであり、カンボジアのために多元的市場を開拓するとともに、技術人材を育成してきた。

「一帯一路」イニシアティブの枠組での中国・カンボジア協力の模範とされるカンボジアのシアヌーク港経済特区は、両国企業の合弁により開発されたものだ。同経済特区の総計画面積は11.08平方キロメートルで、軽工業、紡績業、衣料品、機械電子、ハイテクが主要産業だ。2008年の定礎からすでに9年が経ち、カンボジアで最大、就労人員最多の経済特区となった。

投資以外に、中国はインフラと民生分野も重点とし、文化、農業、教育、衛生、ビジネスなど各分野をカバーし、カンボジアに経済技術支援を行ない、カンボジアの経済発展、貧困削減、民生改善に重要な役割を果たしてきた。

在カンボジア中国大使館の統計では、2004年以来、中国の無償援助と特恵的借款に支えられて、中国企業はカンボジアで多数の道路や橋を建設した。このうち、建設済みまたは建設中の国道は20本以上、約2200キロメートルで、カンボジアの国道の総延長の35%以上を占める。大型の橋7基を新たに建設した。大型水利施設11カ所を新たに建設した。水力発電所7カ所を建設し、その発電量はカンボジアの総発電量の50%以上を占める。

カンボジア公共事業運輸省高官は以前、国際インフラ投資・建設サミットフォーラムで「『一帯一路』の設立する経済回廊はカンボジアと域内経済及び世界経済を緊密に結びつけ、カンボジアはさらに世界へ進出することになる」と述べた。(編集NA)

 

「人民網日本語版」2016年10月14日

 

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