中国はアジアの億万長者の増加を後押ししている。スイスの金融グループUBSと大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)がこのほど発表した「億万長者報告」によると、世界経済は現在、ペースが鈍化しているが、アジアでは大富豪が増加を続け、その多くが中国で誕生しているという。「京華時報」が伝えた。
同報告によれば、中国はアジアの億万長者の増加に大きく貢献している。経済の加速的発展に後押しされて、中国の企業家80人がアジアで新たに誕生した億万長者たちの仲間入りをした。平均年齢は53歳で、半分近くが科学技術産業、消費・小売産業、不動産業の出身だ。
注目されるのは、大口商品価格の値下がりや米ドルの持続的値上がりの影響により、世界では資産の創造ペースが遅くなっていることだ。同報告によれば、アジアでは昨年、新たに210人の億万長者が誕生したが、億万長者の資産総額は5兆4千億ドル(約559兆3320億円)から5兆1千億ドル(約528兆2580億円)に減少した。またアジアでは億万長者の肩書きを失った人も多く、その数は欧州や米国をはるかに上回った。
同報告は次のように指摘する。「世界の億万長者の資産の大部分は過去20年間に創造されたもので、以前の7倍に増えた。だが報告に登場する億万長者の3分の1が70歳を超えており、その人達の資産を合わせると億万長者の資産総額の40%を占める。今後行われるとみられるミレニアム世代への資産継承は、世界の歴史の中で最大規模の資産の移動になる」。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年10月20日
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