全面的に厳格な党内統治は中国共産党の第18回党大会以来、すでに4年近くの道程を歩んできた。(文:謝春涛・中共中央党校教授。人民網海外版コラム「望海楼」掲載)
2012年11月、習近平総書記は第18期中共中央政治局常務委員と国内外の記者との会見で「新たな情勢下、わが党は多くの厳しい試練に直面しており、党内には早急な解決を要する問題が多くある。解決に大きな力を入れなければならない」と指摘した。鉄を打つには自らが硬くなければならない。習総書記は多くの場で「党による党管理はいささかも緩めてはならず、厳格な党内統治は一刻も緩めてはならない」とも強調した。
党の行いや作風は党のイメージを代表し、党に対する人々の態度を決定する。習総書記は、困難な取り組みでも確実に成果を残し、大衆が確かな成果と変化を常に感じることができるようにする必要性を強調した。第18回党大会閉幕後間もなく、中央政治局会議は「八項規定」を採択した。その後、中国共産党は大衆路線教育実践活動、特別教育「三厳三実」、学習教育「両学一做」を相次いで実施した。こうした努力を通じて党風の状況は明らかに好転し、新情勢下の「作風建設」の成功経験も得た。
「作風」を捉えると同時に、腐敗に断固反対し、処罰してきた。習総書記は最も断固たる姿勢を示した。習総書記は「虎も蝿も」一緒に叩き、指導幹部の規律違反・法律違反事件を断固として取り調べ、処分すると同時に、大衆の身の回りで起きる不正な傾向や腐敗の問題もしっかりと解決する必要性を強調した。党規と国法の前に例外はなく、誰に関わろうとも決して寛大に扱わず、徹底的に調べ続けなければならない。第18回党大会以来の反腐敗は、ゼロ容認、全カバーを真に達成してきた。腐敗を防止するために習総書記は権力を制度の籠に閉じ込め、腐敗に手を染める気をなくす懲戒メカニズム、腐敗に手を染めることのできない防止メカニズム、簡単に腐敗が起きない保障メカニズムを形成する必要性を指摘した。
厳格な党内統治の鍵は厳格な指導幹部管理にある。習総書記は質の高い幹部を育成する必要性を強調。良い幹部の基準として「信念が揺るぎない、人民に奉仕する、行政実務に励む、責任を担う、清廉公正」を挙げた。幹部選抜に存在する問題については「良い幹部の登用には、合理的かつ有効な登用メカニズムが必要だ。幹部の仕事の実際と結びつけ、真剣に総括し、踏み込んで研究し、絶えず改善し、基準が整い、合理的で、有効に管理し用いることのできる、簡便で実行しやすい制度メカニズムの形成に努力する必要がある」と強調した。
厳格な党内統治には教育が必要であり、制度も必要だ。習総書記は「制度による権力、物事、人員の管理を堅持する必要がある」と指摘。規律の厳守、規則の厳正化を重要な位置に据え、全党に規律を守り、規則を重んじる雰囲気をつくるべく努力する必要性を強調した。この指示に基づき、中国共産党はすでに「中国共産党廉潔自律準則」と「中国共産党規律処分条例」を含む党内法規50件余りを改正、制定した。監督、規則実行、責任追及などの面でも断固たる態度で良好な効果を得た。
先日閉幕した第18期六中全会は、党による党管理は党内政治活動から管理しなければならず、厳格な党内統治は党内政治活動から厳格にしなければならないと強調した。六中全会は「新情勢下の党内政治活動に関する若干の準則」「中国共産党党内監督条例」を審議、採択し、党内政治活動の強化と規範化に準則と監督・実行のメカニズムを提供した。
第18回党大会以来の全面的に厳格な党内統治の理論と実践からは、習近平氏を核心とする党中央が党の建設に存在する問題を見極め、問題の背後にある原因を見出し、党内統治の新たな道を踏み出したことが見てとれる。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年10月31日
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