中国初となる、人々が日常生活で使用する防護用マスクの国家基準「日常防護用マスク技術規範国家基準(以下、『基準』と略)」が11月1日に施行された。同基準では、微小粒子状物質(PM2.5)の遮断効果やマスクの安全性能に関して明確に規定されている。中国新聞網が伝えた。
「基準」施行前は、日常防護用マスクに関する基準は一切設けられていなかった。
中国では現在マスクに関しては、「ろ過式呼吸用保護具・防じんマスク」、「医療用防護用マスク技術規格」、「医療用外科マスク」などの基準が設けられているが、いずれも業務用防護用マスクと医療用防護用マスクに関する基準だけだった。今回、「基準」が施行されたことで、日常防護用マスク市場における「依拠すべき基準が存在しない」という現象がおおいに改善される見込み。
「基準」によると、遮断率に応じ、マスクの防護ランクはA、B、C、Dの4ランクに分けられ、それぞれがレベルの異なる大気汚染状況に対応するものとなっている。Aランクは、「重度汚染」に対応するもので、1立方平米あたりのPM2.5濃度が500マイクログラムに達した場合に用いられる。Dランクは「中度以下の汚染」に対応し、PM2.5濃度が150マイクログラム以下の場合に用いられる。
「基準」は、中国産業用紡績品業協会が中心となって起草した。同協会の李桂梅・副会長は「基準には15項目の指標が設けられており、安全性・衛生面・防護効果という3分野から製品を判定する。さらに、『中国薬典』を参考に、有毒物質や有害物質についても厳格な規定が定められた」と話した。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年11月2日 |