「私は中国が大好きだ。中国の自然の美しさや中国医薬の文化を心から愛している」。26歳になる阮越霞さんは、中国南部と国境を接するベトナム出身の留学生だ。彼女は、「卒業後は中国医薬の技術を母国に持ちかえり、中国医薬の魅力をより多くのベトナムの人々に伝えたい」と流暢な中国語で今後の夢を語ってくれた。中国新聞社が報じた。
阮越霞さんが中国に留学したのは2008年。まず、安徽省蕪湖市の大学で2年間中国語を学んだ。その後、広州と南昌で学び、今は江西中医薬大学で勉強している。鍼灸マッサージを専攻している彼女は、とりわけ中国伝統の中医薬文化が好きで、「本草綱目」「黄帝内経」「チフス病論」など代表的な中国伝統医学書は、一通りざっと目を通している。
話題が中国医薬に関することに及ぶと、阮越霞さんは、「中国医薬は、極めて奥深い学問であり、ベトナムの伝統医学と中国医学には多くの共通点がある。中国医薬のことは、留学前に聞いたことがあった。私のふるさとでは、多くの人々が病気になると中国医薬の医師を受診していた」とひときわ目を輝かせながら話した。
「中国に留学して中国医薬を学ぶことを最初に思いついたのは、私ではなく両親だった。というのも、帰国後の就業チャンスがかなり多いためだ。学んでいくうちに、私は中国医薬の魅力にますます惹かれるようになった。特に、漢方薬と鍼灸に対する興味は尽きることがない」と彼女は続けた。
江西省南昌市で3年間中国医薬を学んできた阮越霞さんは鍼灸と漢方薬処方について、「鍼灸は一種の補助療法で、副作用は極めて少ない。中国医薬は、身体を整える上で非常に効果的だ。実際、毎日口にする食べ物の中にも、中国医薬の薬材が数多く含まれている」と理路整然と話した。
勉学以外の時間の過ごし方については、あちこち旅行に出かけるのが好きだという。これまでに、蘇州、無錫、桂林などの多くの都市を巡ったことがあるそうだ。「中国は多くの人を魅了させる国だ。ぜひとも両親を中国に呼んで一緒に旅行したいと思っている」と彼女は話した。
阮越霞さんは、今後の人生プランについて、次のように話した。
「テレビなどで、『チャイニーズドリーム』という言葉を頻繁に耳にする。私にも自分自身の『チャイニーズドリーム』がある。卒業後は、中国医薬の技術を母国に持ち帰り、それで患者さんの苦痛を和らげてあげたいと思っている。まず、ベトナムの病院で5年くらい仕事をしたあと、中国医薬を専門としてキャリアを発展させたい。例えば、中医薬診療所を開業して、中国医薬の魅力をより多くのベトナムの人々に伝えたい」。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年11月8日
|