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成都の外国人中医師 問診は流暢な四川の方言で

 

11月14日朝、暖かな冬の日差しが、成都市新都区にある中医病院の病室に差し込み、駱さんの身体のツボに打たれた3本の毫針の影を映し出していた。鍼の一端をつまんだ黒い手が、熟練した技術でその鍼を回転させながら肌に打ちこんでいる。華西都市報が伝えた。

「駱さん、少し具合良くなりましたか?」―ディアラ医師は、四川方言で患者に尋ねながら、患者の脈を取り、顔つきや舌を観察し、「看る・嗅ぐ・聞く・触る」ことで極めて丁寧に診察を進めた。

その巧みで完璧な診察によって、ディアラ医師は患者たちから高い評判を集めている。新都区に素晴らしい「外国人中医師」がいることは、誰もが知るところとなっている。彼は、成都の女性と結婚し、可愛い2人の子供がいる。フランス語、英語、スペイン語、中国語(普通話)、四川方言、広東語などさまざまな言語を操ることができる。火鍋とお茶が大好物で、行商人から物を買う時には四川方言で値段交渉をする。

1964年、ディアラ医師は、アフリカ・マリ共和国の代々伝わる医薬の名家に生まれた。1984年、初めて中国に来て、漢方医学を学んだ。努力の末、彼は中国語の古文の読解を問題なくできるようになっただけではなく、中国最古の医学書である「黄帝内経」を暗唱するまでになった。

ディアラ医師は、湖南中医薬大学ポスドク科学研究流動ステーションで研究活動に勤しみ、世界初の外国人中国医学博士となった。2013年、特任医師として新都区中医病院の職に就いた。時には、コミュニティでのボランティア診察や雲南大山での公益活動を行っている。2012年、ディアラ医師は民政部(省)の「中華慈善賞」を受賞した。

今では中国の生活に完全に馴染んだ彼は、四川を愛し、この地の生活を大変楽しみ、住民たちの診察に打ち込んでいる。(編集KM)

学生を連れて病室に赴き、患者の鍼治療を行うディアラ医師
患者の処方箋を漢字で書くディアラ医師
仕事が終わり帰宅する途中に野菜売り場で買い物をするディアラ医師。四川語で店主と値下げ交渉をする。
成都の生活にすっかり馴染んだディアラ医師は、いつも「火三輪(三輪モーター)」に乗ってスーパーに買い物に出かける。

 

「人民網日本語版」2016年11月23日

 

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