習近平国家主席は19日にアジア太平洋経済協力会議(APEC)・CEOサミットで基調演説した際「中国経済発展の展望は明るい。中国の発展は世界のチャンスだ。今後5年間で中国の輸入総額は8兆ドルに達し、外資導入総額は6000億ドルに達し、対外投資総額は7500億ドルに達し、海外旅行者数は延べ7億人に達する見込みだ。これは世界各国にさらに広大な市場、さらに潤沢な資本、さらに豊富な製品、さらに貴重な協力の契機を提供する」と指摘した。人民日報が伝えた。
■中国を逃す=発展のタイミングを逃す
習主席は演説で、中国経済の具体的統計を挙げた。世界金融危機発生後の数年間、中国は世界経済の成長に40%近く貢献した。近年、貢献率は25%以上を保っている。今年第1〜3四半期、中国経済の成長率は6.7%で、国内総生産(GDP)に対する最終消費支出の貢献率は71%に達する。
こうした「目を奪う」統計も再び外部の注目の焦点となった。米イースト・ウエスト・センターのチャールズ・モリソン所長は、世界経済が成長力に乏しい中、中国経済の安定維持は世界にとって大きな助けになると指摘する。APEC・CEOサミットのトップは中国企業の近年の急激な勢いの発展は、世界経済の発展推進に大きな貢献をしたと指摘する。「中国の発展がこれほど多くの国際的関心と称賛を得るのは、1つには中国経済の発展過程における他国が学ぶに値する多くの経験による。もう1つには中国経済という『大きなパイ』がどんどん大きくなっているからだ。現在われわれの経済規模はすでに10兆ドルに達しているうえ、まだ6.5~7%の成長を続けている。こんな大きな市場に参加しないのなら、その国は絶好の発展のタイミングを逃すだろう」。商務部(商務省)研究院学術委員会の張建平副主任は本紙取材にこう語る。
■APEC:会議は「互恵を協議する」もの
中国経済の発展は一貫して互恵・ウィンウィンを強調している。APECのような国際舞台でも、中国は同様により多くの国々に恩恵が及ぶ発展の良策を提供した。習主席は19日の演説で、アジア太平洋経済の発展に関して4つの提案をした。第1に、経済統合を促進し、開放型経済を構築する。第2に、コネクティビティを強化し、連動した発展を実現する。第3に、改革革新を促進し、内生的原動力を強化する。第4に、協力・ウィンウィンを促進し、パートナーシップを深化する。
「この4つはアジア太平洋地域経済の発展に確かな措置を提供するだけでなく、各エコノミーの自信も強めた。コネクティビティ、改革・革新及び協力・ウィンウィンの面で、中国は少なからぬ優位性と経験を持つ。これらはアジア太平洋地域経済全体の互恵的発展の支えとなる」と張氏は指摘する。
■4つの措置:中国から来た協力の契機
中国の発展について、習主席は中国が現在及び今後一定期間、経済発展推進のために力を入れる措置として以下を挙げた。第1に、供給側構造改革の推進に力を入れ、経済発展方式の転換を加速する。第2に、革新的な発展の促進に力を入れ、新旧運動エネルギーの転換を実現する。第3に、高水準で双方向の開放の推進に力を入れ、互恵・ウィンウィンを堅持する。第4に、共有する発展、(環境と成長の両立を目指す)「緑色発展」の実現に力を入れ、人々により幸福をもたらす。
この4つの措置は中国経済の方向性を指し示しただけでなく、他国と中国の協力にも重要な契機を提供した。商務部研究院国際市場研究所の白明副所長は「中国経済発展の内生的原動力は、中国に進出した外資及び各国の貿易にチャンスをもたらす。消費の高度化は高級商品に中国進出の機会をもたらし、産業の高度化は高度な技術に発展の機会をもたらす」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年11月22日
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