中国の習近平国家主席は22日にペルーの国会で「同舟相救い、帆を揚げ遠洋に乗り出す。中国と中南米の関係の素晴らしい未来を共に築く」と題する重要演説を行い、中南米各界と国際社会の大きな反響を呼んだ。(文:呉洪英・中国現代国際関係研究院中南米研究所所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
第一に、「中国・中南米運命共同体」構築の目標とビジョンを改めて強調した。いわゆる「運命共同体」とは、中国・中南米双方が運命を共にし、苦難を共にし、同舟相救うことを指す。習主席は「中国と中南米はグローバルな問題で戦略面の意思疎通と対話を強化し、新興国と発展途上国の代表性と発言権の強化に努力する必要がある」「発展戦略の連結を実現し、実務協力の『ギアチェンジと加速』を推進し、協力の成果を共有するようにし、『中国・中南米運命共同体という大きな船』を共にしっかりと建造し、安定して遠洋まで行くようにする必要がある」と強調した。
第二に、「中国・中南米運命共同体」構築に対する中国の立場と原則を深く明らかにした。中国と中南米諸国は領土主権、発展権益など核心的問題において長年支持し合ってきた。特に中国―CELACフォーラム発足以来、中国・中南米関係は飛躍的発展を遂げ、中国・中南米協力は新たな発展構造を形成し、中国・中南米関係は新たな歴史的段階に入った。習主席は「中国は中南米諸国が国情に合った発展の道を探ることを断固として支持し、中南米が共同自己強化、発展振興を実現することを断固として支持し、中南米が国際・地域問題で一層の役割を発揮することを断固として支持する」と指摘した。この「3つの支持」は、将来の中南米諸国との関係発展に対する中国政府の態度と原則を示している。
第三に、「中国・中南米運命共同体」構築の基本的道筋を系統立てて明らかにした。発展戦略においては、中国の発展計画と中南米及びカリブ諸国の発展戦略の連結を後押しし、中国・中南米関係の発展と世界及び地域の発展を連結する必要がある。実務協力においては、貿易によって新たな成長を牽引し、投資によって新たな発展を促進し、金融協力によって新たな支えを提供し、産業の連結によって新たな原動力を生じさせ、中国・中南米運命共同体という船が「繁栄を満載する」ようにする必要がある。地域協力においては、全体的協力によって新たなチャンスを創造し、中国―CELACフォーラムの発展を揺るがず推し進め、中国の夢と中南米の夢の連結を実現する必要がある。人的・文化的レベルでは、人的・文化的交流と文明の相互参考を繰り広げる必要がある。制度面では、中国と中南米はアジア太平洋地域の貿易・投資協定と革新的発展に積極的に参加し、より広範な互恵協力ネットワークに融け込み、中国・中南米包括的協力パートナーシップのより高い水準での発展を推し進める必要がある。
第四に、「中国・中南米運命共同体」実現の外部環境を築くことを厳粛に約束した。習主席は国際情勢がどう変化しようとも、自らがどう発展しようとも、中国は永遠に覇権を唱えず、永遠に拡張せず、永遠に勢力範囲を求めないと強調した。これは「中国・中南米運命共同体」が平和で安定した有利な外部環境を勝ち取ることを物語っている。習主席はさらに、各国が中国の発展に相乗りし、共同発展を実現することを歓迎すると表明した。これは、中国の政府と国民が中南米や世界と中国の発展のチャンスを分かち合い、協力・ウィンウィンを通じて共同進歩を実現することを望んでいることを物語っている。
中国と中南米は地理的には遠く離れているが、友情には長い歴史がある。「中国と中南米の時」はすでに始まっており、将来は必ず限りなく明るい。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年11月23日
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