北京師範大学労働力市場センターは24日、「2016年中国労働力市場発展報告」を発表した。中青在線が伝えた。
報告の概要は以下の通り。
女性のキャリアアップには、「ガラスの天井」という障害物がある。それは、女性がある程度のポストまで昇進すると、その後さらに上に行くことは極めて難しくなるというものだ。これを具体的な現象で見ると、国有企業で女性が管理職に就いている割合は男性より低く、女性管理職の多くは、中・低レベルの役職についており、女性管理職の収入も、男性管理職より低い。だが、女性管理職の学歴は、男性管理職より高い。
「二人っ子政策」の実施によって、女性の就業にマイナス影響が及んだとみられる。労働力市場における競争が激化し、出産・育児コストの一部を企業が負担するようになった状況下で、二人っ子政策の実施により、出産・育児が女性の労働参加やキャリア発展に及ぼす影響がますます顕著になってきている。また、一部の企業では、従業員の妊娠・出産中に人件費が増加することを避けるために、従業員募集時に「男性限定」、「男性優先」といった条件を掲げている。さらには、既婚者で子供がいる女性や、子供を2人育てる可能性がある女性の募集・採用を避ける企業もある。女性従業員が妊娠・出産すると、職業トレーニングや昇進の機会をわざと減らし、彼女たちのキャリアアップを抑えようとする企業もある。また、女性従業員の妊娠・出産期に堕胎を勧める、あるいはさまざまな策を講じてその女性が自分から辞職するよう仕向けるところもある。このほか、出産・育児休業期間が長いことから、職業トレーニングを満足のいくように受けられない状況や、出産育児期間を経て再就職する場合に、再就職先が見つけにくいといった状況も浮き彫りになっている。
大卒女性の就業は依然極めて厳しい状況が続いている。2014年と2015年、大卒男性の新卒就職率は女性より約10ポイント高かった。だが、半年後には就職率の男女差がかなり縮小し、2014年・2015年いずれも両者の差は2ポイント以内となった。労働力市場では、新卒生の男女差別が大きな問題となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」 2016年11月25日
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