「財産権保護制度の整備、財産権の法に基づく保護に関する中共中央・国務院の意見」が27日、正式に公表された。財産権保護に関するトップレベルデザインを示すのは中国初だ。財産権保護強化の根本的策は法に基づく国家統治の全面的推進にある。「意見」は現代的財産権制度の一層の整備、財産権保護の法治化の5つの原則を明確にした。
(1)平等な保護の堅持。公平を核心的原則とする保護制度を堅持し、公有制経済を揺るがず強固にし、発展させ、非公有制経済の発展を揺るがず奨励、支持、誘導する。公有制経済の財産権は不可侵であり、非公有制経済の財産権も同様に不可侵だ。
(2)全面的な保護の堅持。財産権の保護は物権、債権、株主権だけでなく知的財産権その他各種の無形財産権を含む。
(3)法に基づく保護の堅持。社会主義市場経済の法律制度を整備し続け、法律の施行を強化し、法律の確実性を確保する。
(4)共同参与の堅持。政府の信義誠実と大衆の参与を結合し、法治政府、責任ある政府、誠実で信頼できる政府を建設し、市民の財産権保護観念と契約意識を強化し、社会による監督を強化する。
(5)個別対策と抜本的対策を兼ね備える。財産権保護面における際立った問題を急ピッチで解決し、財産権保護の精度を高め、長期的に有効な財産権保護制度の確立を急ぐ。
「意見」は財産権保護の10大課題を明確にした。(1)各種所有制経済の財産権保護を強化する(2)平等な財産権保護の法的制度を整備する(3)歴史的な財産権問題を適切に処理する(4)財産権の扱いに関わる法的手続きを厳格に規範化する(5)財産権・経済紛糾の司法政策を慎重に把握し、処理する(6)政府の誠信・約束履行制度を整備する(7)財産徴集・徴用制度を整備する(8)財産権保護の取り組みを強化する(9)都市・農村部住民の財産的収入増加の各制度を整備する(10)財産権保護を社会全体が重視し、支持する良好な環境を築く。
トップレベルデザインであり、「意見」は各課題の具体的な担当当局を明確にしている。関連する実施プランは現在策定中だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年11月28日
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